『時をかける少女』を見ました 追記

いま公開中の『時をかける少女』を見ました!

普通に良い映画でしたよ。

ただ大林版やアニメ細田版は「とんでもなく心に残る映画」です。
その域ではなかったですね。

でも主演の仲里依沙と中尾明慶はかなりの好演です。

知世ちゃんは無理でも、尾美としのりは出してほしかったなあ。
あと芳山和子はショートへアであってほしかったなあ。
大林版はプロとなった今では色々とアラも見えますが、16才のボクは心を鷲掴みにされました。
今でもとんでもなく切なくて美しい名作だと思います。

尾道三部作の良さって理屈じゃないんですよねぇ。
大林さんは恐ろしい人です。

そうそう、「時かけ」は1994年のテレビ版
内田有紀と河相我聞版も捨てがたいんですよね。
毎回毎回名作を生みだす、鉄板ネタともいえますね。

しかしどのバージョンでも、基本形は 芳山和子なり、アニメ版では
和子の姪が、知らないうちにタイムリープの能力を偶然身に着けて
過去へ飛んでいく・・・と言う話になっています。

しかし今回は原作の深町一夫&芳山和子の物語がベースになりつつ、
芳山和子の娘 あかりが、母和子の伝言を届けに過去に
自発的にやってくる という今までとは大きな違いがあります。

そのため、正直 現在の和子がどの程度深町君の事を覚えているのか?
とか、彼女が開発したタイムリープのクスリはその後どうなったのか?
とか、そもそもタイムリープの薬を秘密に開発しているという事は
すご~~く、深町君の事を鮮明に日常生活で覚えているのでは?
とか色々突っ込めば突っ込めます。

しかしまあ、そういう事は別にいいんです。
「時かけ」で大切な 初恋の痛みの物語は今回もきちんと
継承されているからです。

あかりが飛ぶのは1974年 そこで仲間になり、やがて恋に落ちる
相手が8ミリ映画を作っている学生というところが、そもそも
大林的なるもので、僕などは嬉しくなっちゃいます。

彼が溜まっている大学の映画研究会の部屋なんて、
「あれ?谷口監督て、先輩なのかしら?」と思うぐらい
わが早稲田大学映画研究会の 旧第一学生会館の部室のそっくりでしたし、ZC1000やらZ800といった8ミリの名機が出てくるのも
グッと来まくりでした。

そしてなにより、回想シーンの中で和子が土曜日の放課後、あの
理科準備室でラベンダーの匂いをかいでしまうところは
大林版の完コピです。
すげぇ!と思わず劇場で叫んでしまったぐらい、ワクワクしました。


まあ、ただ、偶然飛ばされたわけではなく、しかも1974年の
風俗にどっぷり染まるわけで、なんか貧乏臭いのと、あまり
話に広がりが出ないという欠点は確かにあります。

が、主演の仲里依沙はとてもいいです。
彼女がガンガン動くことで本当に画面が生き生きします。
やはり「時かけ」は女優を輝かせる映画なんだナァと
しみじみ思いました。


色々と『名作』に手が届きそうで届かない、惜しい作品だとは
思いますが、いい映画であることは間違いないです。


しかし!

一つだけ8ミリ映画監督から苦言を言わせてください。
劇中でゴテツが使っている シングル8の名機  ZC1000は
1975年 2月に発売されています。

つまりこの作品の1974年2月には まだ発売されていないのです!
ここは『転校生』でも使われた Z800を使うべきでしたね。ざんねん!
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by AWAchampion | 2010-03-26 19:30 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)