めずらしい映画を2本見ました

いやはや、今日は暑かったですね。
私はよりによって 今日は外回りをしなくてはいけない日で
ジャケット的なものを着ていた関係もあり、
いきなり 夏バテ。
「夏を先取り」です・・・。

皆様はいかがお過ごしでしょうか?


ところで、最近昔から見たかった珍しい映画を
2本見ました。

1)「世界残酷物語」

ご存知、モンド映画の決定版です。
1962年にイタリアの雑誌記者 ヤコペッティが世界の奇習を
面白おかしく、差別目線で撮影編集したドキュメンタリーですが
テーマソング「モア」は、今も愛される映画音楽の定番中の定番です。

それこそ「モア」なんて 何十回も聴いた事があったのですが、
実際「世界残酷物語」を目にする機会ってなかなかないですよね?

1976年にリバイバル上映をしたそうですが、さすがに家の親も
5歳のガキにこの映画を見せないでしょうからね・・。

内容は 【パプアニューギニアの女島での、男狩り】
【ニューギニアでの 5年に一度の 豚大虐殺祭り】
【ニューヨークの 犬の大規模墓地】
【台北の犬料理専門店】
【シンガポールの へび料理専門店】
【日本の 松坂牛の ビールを飲ませてマッサージする様子】
【ネパールの 牛のクビ狩り祭り】
【イタリアの キリストの受難になぞらえて血まみれになる祭り】
【アメリカの 婆さんたちの婚活 エアロビクス】
【日本の 東京温泉の トルコ風呂のようす(エロなし)】
【オーストラリアの ライフセーバー見習いの少女達の 初めての人工呼吸】
【ニューギニアの 石器人】
【イタリアの 人骨をアートにする村】


などなど
ヒドイものばかりです。

っていうか、
2割の本当に8割の大ウソという映画でした。

確かに映っている奇祭も残酷なものばかりでしたが、もっとも残酷
なのは、そういうヤラセを金儲けのためにバリバリやっている
ヤコペッティですよねぇ・・。

まあでも、今では絶対作れない部類の
「世界が本当に謎に満ちていた」頃の雰囲気が良く分かりました。

あ、そうそう あの現代アートの巨匠 イブ・クラインが
女性に青いペンキを塗って 人拓をとる様子が描かれていましたが
メチャクチャ「こいつキチガイです」みたいな編集をされていました。

実際イブ・クラインは この映画の試写を見て心臓発作を起し
死んでしまったそうですから、本当にヤコペッティは
クソみたいな悪い人間だったんでしょうねぇ・・。

でもそういう悪人にしか撮れない、奇妙ですが見るべき価値のある
映画ですよ。特にテレビマンは反面教師として。

2)「赤軍ーPFLP 世界革命宣言」

今度は、打って変わって 1971年に若松プロダクションが
製作した パレスチナに潜伏する日本赤軍の様子を撮影した
アングラ映画です。
当時、劇場公開はされず、各大学を廻って秘密上映されていた
映画ですが、それが今ではGEOで100円で借りられるんだから
日本は平和になったんですよね?

多分当時この映画を見るのは 命がけだったはずですよ。
だってバリバリ、日本赤軍のオルグ集会の様子が映っていて、
「よど号」直後で、岡本公三がテルアビブで乱射事件を起す直前の
マジで日本赤軍が世界一やばいテロ組織だった頃のプロパカンダ
映画ですからね。

映画は冒頭、ハイジャックの映像に、アラビア語のインターナショナル
が被るシーンから始まります。
そしてゴダールの映画のように 黒字に白い文字でいきなり

「革命とは武力闘争である」

と、ドカンと出て、
その後はデカン高原での、パレスチナゲリラの日常が淡々と描かれ
その映像に、延々と向こうのスターテロリストのインタビューがかぶります。

今となっては、プロレタリア革命や、世界同時革命などは
まったくリアリティを持たない言葉で、歴史の向こう側に消えてしまった概念ではありますが、つい40年前にはこういう事をまじめに
語っていたのだと思うと、感慨深いものがありました。

最後には日本赤軍最高指導者 重信房子が出てきて
インタビューを受けるんですよ!
インターポールに30年も追われていた、世界一のテロリストの
バリバリのころの映像をみるだけでも、この映画を見る価値はあります。

ただ、当時の革命家の皆さんの語り口調は、一応に暗く、
揚げ足を取られて総括されないためなのか、ワンセンテンスがだらだら
と長く、ナニを言いたいのか、21世紀のビジネスマンには伝わって
来ません。

その、物事を言い切らずに、相対化しながら喋る事、それ自体が
非常に「左翼」的ではあるんですけどね。
それじゃ伝わらないよ。と言う感じがしました。

この映画のヤバさは、この監督の足立正夫がその後日本赤軍の
一員とみなされ、イスラエル軍に20年も拘束されていたという
事実からも見て取れます。

返す返すも、日本は平和になったんですネェ・・・。
自宅のソファーで、ポテチ食べながら、この映画が娯楽として
消費されるわけですから・・・。
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by AWAchampion | 2010-05-22 02:09 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)