「借り暮らしのアリエッティ」を見ました

映画を見ましたシリーズが続きますが、
今回は「借り暮らしのアリエッティ」です。

この映画はネタバレバリバリしますので
今から見る方はにげてぇ・・・・!





物語は、イギリス式の庭園というか、「西の魔女が死んだ」の梨木里香さんが書きそうな、郊外の荒れた洋館に心臓病の転地療養に来た
ショウ君が
庭で小人の少女を見かけたことから始まります。

少女はアリエッティ。彼女は父と母と3人だけで、ショウのおばあちゃんの家の地下に住み着いています。

彼ら小人族は、人間の家から砂糖や茶、水、電気、クッキーなど
色んなものを借りて暮らしています。
今日はアリエッティにとって初めての「借り」の日。
ドキドキワクワクしながら人間の家へと入っていくのですが、
ショウ君に見つかってしまいます。

そこからアリエッティとショウ君の不思議な心の交流が
始まります・・・。

というストーリーですが、メインストーリーは
「人間に見つかった」→大ピンチ→
「ショウ君の助けで逃げ出すことが出来た。」

という非常に簡単なものです。

にもかかわらず、この映画を佳作たらしめているのは
やはりスタジオジブリのビジュアルイメージの豊かさです。
人間そっくりの小人族と自然との共生を描くことで、
いつものジブリの思想もみえますし、何より
良質の絵本を読んでいるかのような、本当に素敵な
ビジュアルイメージが続きます。

それに神木君、志田未来ちゃんの声優ぶりも堂に入っていて、
非常に心地よく、見ていてマイナスイオンに満たされる映画です。

が、まあメインディッシュにはなれない、本当に
佳作の小品であることも事実です。

その一番の原因は、物語の中で帰結点として語られる
「アリエッティ家族の引越しが成功するかどうか?」

「ショウの心臓手術は成功するのか?」という事が
全く回収されないという事です。

確かに話のメインテーマは誰が見ても
アリエッティとショウの初恋とその痛みなんですよ。
そりゃそうなんですけど、観客としては
一応帰結点は回収してほしい気がしました。

アリエッティ家族のほうは、なんとなく希望にあふれた
アングルで終わるので、美しい未来が待っているんだろうなぁ?
という事は勿論分かります。

しかしその後ラストカットが、夏の庭のあまり映らなかった
温室の引きで終わるので、それは
「ショウは手術が失敗して、もう二度とこの庭を見ることがなかった」
という暗示と取られても仕方がないものだというところに
すわりの悪さがあるんだと思います。

例えばピクサーなら エンドロールのバックで
冬になったシーンをさりげなく入れるでしょう。
例えば新居で暖炉の前にいるアリエッティと、
だんろの前で、アリエッティの髪留めをドールハウスに
しまっているショウ君とか・・・。

そのぐらいで良いんです。別に大きなシーンを作れといっている
訳ではありません。
しかし、とにかくちょっと投げっぱなしな感じがしました。


良い映画であることは間違いないですが、
足りない要素もかなりある映画だと思いました。


まあそれとは別に。
あれだけ床下に便所コオロギとネズミがいるんだったら
小人がいようがいまいが、ちゃんとネズミ駆除業者を入れた方が
いいですね、あれでは転地になりません。

あと、結局ショウ君が良かれと思ってやったことは
全てアリエッティ家族を破滅に導いていますよね?
それは脚本のチョイミスだと思います。
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by AWAchampion | 2010-08-09 21:04 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)