マッスル・・・行こうぜ!プロレスの向こう側

皆さんは「マッスル」という興行をご存知ですか?

一言で言うと、プロレスラー達が始めた、
プロレスを題材とした演劇・・・ライブイベントでした。

成り立ちは2000年までさかのぼります。
坂井良宏という早稲田大学シネマ研究会の学生が、
プロレスラーと主題としたドキュメンタリー映画を作るために
当時、渋谷のCLUB ATOMで毎週定期興行をしていた
インディープロレス団体 DDTに接触したのが始まりでした。

そのDDTは、高木三四郎という、駒澤大学時代に芝のGOLDに
3000人集めたという手腕を持つイベンターがレスラーに転向して
社長として率いるという不思議な団体でした。

そこで出会った高木は、たまたま身長185センチ 体重120キロの
巨漢だった坂井に「そんなにプロレスが好きなら、うちの団体で
いろいろ手伝ってくれ」と勧誘しました。

そして坂井は映像製作班としてDDTに入ることになったのです。
が、それだけの巨漢ですからいつの間にか レスラーになり
DDTの主要登場人物の一人として活躍していました。

そんな彼が2004年に、北沢タウンホールで行った興行が
「マッスル」でした。
もともとプロレスの映像を作っていた彼がそこで行った
数々の実験的試みは、非常に話題となりました。

たとえば
「金網デスマッチをしたいが、金がない!
だったら、カメラの前に魚焼き網をおいてテレビで写せば、
金網のなかで戦っているように見えるのでは?」

「前回までのストーリーを音楽と共に語るPVが撮りたい!
しかし編集費がない!だったら、4分間曲を流すから
ライブで、PV風に撮影をしよう!」
  → 本当にカメラ5台ぐらいで、たとえば同じ技を繰り返し
超高速でかけたり、回想シーンっぽくスローで演技したり
モノクロっぽいフィルターをかけて、断片的なインタビューシーンを
撮ったり・・・ということをライブで4分で一気にやっていました。

「俺達みたいな 駄目レスラーは、金を取ってレスリングを
見せられない!」
 → 会場に行くと、リング状にロッカールームのセットが建てられて
いて、正面に大スクリーンがありました。
レスラー達は バックステージを客前で演じ、試合のシーンは
事前に撮影されたVTRで流される・・・というもので、
バックステージでの確執、打ち合わせなどを生々しくもおかしく演ずる
というアバンギャルドさでした。

などなどの実験を試みます。

そして、
プロレス界を震撼させた演出が行われたのです。
それは、普通の試合をやっている途中、クライマックスになったところで急に舞台が暗転。ピンスポットの中で、レスラーとレフリーが
スローモーションになり、そこにレスラー達が内面を語る
インタビュー映像が流れる・・・という演出でした。




これが実はプロレスの本質を突いていて、
会場は大盛り上がり!

マッスルはそうして 後楽園ホールに進出し、
週プロとシアターガイドに両方告知が乗るという
素敵なイベントに変化したのです。

そんな坂井=マッスル坂井でしたが、
実家の事情で 10月6日のマッスル最終興行を持って
引退することになってしまいました。

あまりに残念です。
彼が見せる 「プロレスの向こう側」が
あまりに刺激的だったので、
もっともっと色々と見たかったですよ。

だって、
「後楽園ホールといえば 笑点の収録スタジオだ!
プロレスラーたるもの、アドリブが聞かないといけない!」
といって、いきなりプロレス興行の後半から
大喜利合戦になるイベントってありますか?
すごいよ。ホントその場にいたら度肝抜かれますよ!

あ、マッスル坂井は「めちゃイケ」の色取り侍で
失敗した人を綱引きで成敗する将軍様の役で
出てました。
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Commented by イトマー at 2010-09-29 23:56 x
岡田さん、はじめまして!

「マッスル」笑わせて頂きました(笑)
僕もプロレス好きですが、メジャー団体より、今回の動画みたいな試合や大阪プロレスが断然好きですね。

あの、一つ前の記事も読ませて頂きましたが、岡田さんは子供向けコンテンツ以外の作品を今後、作っていかれる予定はございますか!?

もしありましたら、画期的で面白い情報があるので、よろしければご提供させて頂ければと思います!
Commented by rino at 2010-10-05 02:52 x
イトマー様 はじめまして。コメントをいただきましてありがとうございました。
大阪プロレスもいいですね。もちろん昔の初代えべっさんこと
菊タローがいたときも良かったですが、今の勘十郎なども
がんばってますよね。

子供向け以外のコンテンツも、もちろん作っていますよ。
とはいえ、あまりアダルトなものや、過激なお笑いなどは
教育コンテンツを作っている立場上、作りにくいです(汗)
by AWAchampion | 2010-09-26 16:47 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(2)