2011年 07月 04日
「日本春歌考」・・・そのカッコよさ
私が大学生だった1990年代初頭は まだ大島監督 ご自身がとても元気でらして
幻の企画 「雪舟」の実現に向けて精力的に動いてらした時でした。
私も文芸座の「大島渚特集上映」に通っては
世界で一番カッコいい映画たちを ドキドキしながら見たものです。
私が大島監督の中で一番好きなのは
「絞死刑」です。
コレは本当に素晴らしい作品です。
死刑場で死刑囚が死に損なって、生き返ってしまった。
しかし彼は記憶が無い。
罪を認めてこその死刑なのに、罪の意識の無いものを殺せるのか?
そこで刑場にいた人たちが 彼がどういう犯罪を犯したのか?という事を
演じてみせる・・・・という
なんと一幕モノの作品です。
素晴らしいですよこの作品は!
是非ご覧下さい。
さらに
「新宿泥棒日記」
コレも素晴らしい!
これは打って変わって オール1968年の新宿ロケです。
このころの新宿は 風月堂がまだあって
フォークゲリラが西口にいた頃、
さらに唐十郎さんの赤テントが花園神社にあって ハプニング的な公演をしていた
あの魔都新宿の頃です。
特に誰もいない紀伊国屋書店で
主人公の横尾忠則と横山エミが、本棚を歩いていると
本から チェ・ゲバラが、毛沢東が、マルクスが、
ジャン・ジュネが、ゴダールが
語った言葉がささやきとなって やがて本屋全体に響き渡るシーンの素晴らしさは
ちょっと見てもらわないとダメです!
これは あの映画「ノルウェイの森」の元ネタと言っても良い作品です。
是非ご覧下さい。
そして
「日本春歌考」
この作品は ひたすらかっこよくて
全く意味が分かりません。
しかし 現代音楽家 林光が素晴らしい仕事をしています。
とにかく 当時の予告編を見てください
どうです!この なんだか分からん カッコよさ!
3回ぐらい見ましたが なんだかわかんないところが
素晴らしい!
あ・・・・
ちなみに この作品で 伊丹十三と宮本信子は知り合い、後に有名な夫婦となります。
確実に1960年代 大島渚は世界で最も カッコいい映画監督でした!
ゴダールも良いけど 日本には大島がいるんだよ!!!
by AWAchampion
| 2011-07-04 21:54
| 映画・演劇など
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