「ツリー・オブ・ライフ」を見ました。

今月半ばに テレンス・マリック監督の「ツリー・オブ・ライフ」を見ました。

私の周りでも賛否両論で、良いという人は「人生の一本だ!」
ダメだという人は「寝た」と言う 作品で、いかにもテレンス・マリックらしいなぁと思い
見てきました。

ちなみに シニフィアン・シニフィエでおなじみ 蓮實重彦さんは 
相当この映画に怒っているそうです。

しかし私は テレンス・マリック監督のデビュー作「Badlands(地獄の逃避行)」を
アメリカ映画10傑の一つに入れているほど好きな作品なので かなり期待していきました。

ということで このあと ネタバレしますが、
正直この作品は 言葉で聞いても 大したネタバレにはならないと思います。


が、これから観る方は 一応逃げてください。





さて、いいでしょうか?


物語はいくつかの レイヤーに分かれて進行します。

具体的に言うと
まず ある日 オブライエン夫妻のもとに 次男がわずか19歳で戦場でこの世を去ったという
訃報が届きます。

続いて、その兄 ショーン・ペンが数十年後 
その出来事を思い出しながら 現代のニューヨークをさまよい歩きます。

そのさまよい歩きの中で
父 ブラッド・ピットとの確執や 母への思慕の想いなどを思い出します。

と、同時にその思いは ミクロの人々の営みを超え マクロの 地球の営み全体に
隠喩として投影されるのです


・・・・と文章で書いてもわかんないですよね?

まあ、見てくださいとしか言いようがありません。


もともと テレンス・マリックは 田舎の人々の生活を、自然界全体の中のサイクルのひとつとして
描くのが得意な作家です。
有名な「天国の日々」もそういうお話で、
撮影も 人工的な光を極力避けつつ、幻想的な雰囲気を出すために
天才カメラマン ネルトール・アルメンドロスによって 「マジック・アワー」での伝説的な撮影が
行われたのです。

私が好きな「地獄の逃避行」も、ボニー&クライド的な物語を
アラバマの自然をバックに 描くことで、とても詩的で美しい作品に仕上げています。

で、今回私は 2つのことを思ってみていました。

まずミクロの場面・・・つまりブラッド・ピット父や母と子供たちのシーンは
素晴らしかったです。
美しいジョン・カサベテスみたいな 感じ?
リアルなんだけど、とても抑制の効いた物語が進行していきます。
このレイヤーはびっくりするほど良かったです。

ただ、マクロのレイヤー 地球の営みを描くところは
ちょっと好みではなかったです。
1970年代初頭に コッポラが撮った「コヤニスカッティ」という映画があるのですが
なんかそれみたいで、
要するにちょっと 自然の描き方に 昔の映画作家の眼差しを感じてしまいました。

私の感想としては
いい映画だと思いましたが
やはり「Badlands」の衝撃にはかなわないと思いました。


というわけで 「Badlands]のトレーラーを貼っておきます



この話は 実際にアラバマ州であった話なんですが田舎の名門高校に通う
ピアノの好きな少女と、23歳のごみ回収車のドライバーが恋に落ち
少女の父を撃ち殺し、家を焼いて
二人で逃避行を重ねます。

そしてツリーハウスをつくり 二人だけの生活を始めるのですが
警察の追っ手が迫り・・・・という作品です。

是非見てください。
これはマジいい映画です。
アメリカン・ニューシネマの系譜にいる作品ですが、本当に美しい作品です。

ちなみに 「コヤニスカッティ」もトレーラーを貼っておきます


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by AWAchampion | 2011-09-24 00:11 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)