ダークナイト・ライジング を見ました

今日、池袋で話題の映画「ダークナイト・ライジング」を見てきました。
ネタバレの部分もあります。
まだ公開初週ですから、みんな逃げてェェェェ!



















はい、いいですか?
さて、この映画はクリストファー・ノーラン監督のバッドマン三部作の完結編で
「ダークナイト」「バットマン・ビギニング」に続く作品です。

私は「ダークナイト」をつい最近見て、勉強して見に行きました。

この作品は 普段めったに映画を褒めない 芝山幹郎さんが
絶賛していた作品で、彼の批評はいつもいつも的確なので、とても期待して行きました。


例によって 人物描写は巧みで、単純な善人を作らないというところが素晴らしいと
思います。さらにストーリーも抜け道がとても少ないように思え
非常に観客が感情移入しやすい よく考えられた作品で クオリティの高さを感じました。

しかし、正直言って わたしはあまり好きではありません。

というのは、ストーリーや人物描写のヌケがない代わりに
私が欲しい大きなものが、この映画には無い気がするのです。

それは、「希望」です。

このストーリーの中で、そして「ダークナイト」もそうですけれど
悪人の悪巧みはほとんど100%成功します。
この「ダークナイト・ライジング」でも、確かに中性子爆弾は市内で爆発
しないかもしれませんが、沖合で爆発すれば核の雨だって降るでしょ?
それに、彼らが本当に目指した「悪徳を人の心に植え付ける」という
事は 100%以上大成功しているわけです。

ジョーカーの企みだって ほぼ100%大成功していて、しかも
彼自身は死んでいないんですよ。他の主な登場人物はみんな死んでしまっているのに。

はっきり言ってゴッサムシティは 悪が毎回毎回大勝利してますよ!

これは監督が意図してそうしているわけで、元々こういう作品を作ろうとして
作ったわけです。
だから、企みとしては大成功ですけど、例えば「スターウォーズ」とかの方が
私の好みとしてはず~~~っと上です。

もちろん「ヒーローなんて無力だ」というメッセージですから、
いいんですよ。でも 観客としてはスッキリしません。
色々観客の思いを裏切ってくれて良いんですけど、最後はスッキリさせてくれないと。

まあ、そもそもそういうブロックバスタームービーにしたくなくて
こう言う暗い作品にしている確信犯ですから、監督や製作者の企みとしては
完全に成功なんですよね。

でも、全然見終わったあとスッキリしないっす。

とてもとても精密な絵なんですけど、「感動する映画」であるような
泣き節とか、力強い希望とか、そういうものが一切ない(確信犯的に排除している)ので
見たあとの感触がとても淡白です。

いや、何度も書きますが、これは監督や脚本の質の高さの証明でもあるんです。
だって「ヒーローが希望をもたらすなんて ナンセンスだ」って所から始まってますから・・・。
そして、そういうストーリーに、全力でクオリティを上げるべく 才能を惜しみなく
注いでいますからね・・・。映画としては質が高いんですよ。
そりゃそうなんですけど、まあでも、ぶっちゃけ、バットマンですからねぇ・・・。
もう少しスっとしたくないですか?

今回だって、街をあれだけ破壊すれば 悪人としてはもう、大成功中の大成功でしょ?
バットマン・・・・出てくるの遅いよ・・・・。
それにバットマンの正体も悪にバレるし、武器は奪われるし
好きになったネーチャンには刺されるし、アメフトスタジアムは破壊されるし、人民裁判は行われて多くの人が
人民の手で死んじゃうし、核爆弾は爆発するし、副本部長は死ぬし
本部長の名誉は地に落ちるし、
いいでしょ?もう悪の勝利で。

これは、理由が二つあります。
そもそも このストーリーの中で 悪人の悪巧みは100のうち99までは 成功します。
バットマンが止めるのは最後の一つだけです。

それに、普通の悪人は 
「街を混乱に陥れるために 前説的に何か小さな脅しの企みを成功させる」
という感じですが
このシリーズで出てくる悪人は、
「善人の仮面をはがす」とか「バットマンの富を奪う」
とか「人のあいだに不信感を植え付ける」
「主人公が一番大切にしているものを奪う」みたいな
それぞれ ちゃんとした目的の悪巧みを仕掛けていて、
それが全てちゃんと成功しちゃっているんです。
だから最後の一つを止めたところで
カタルシスが全然ありません。
だって、既に99個の目的は達せられているわけですから。

いや、それもこれも、要はヤリすぎだと思いますよ。

どう考えても ゴッサム市民は、このあと とんでもない悪党だらけの
デカダンスな生活になるでしょうよ・・・?
バットマン・・・・あんた、さすがにもう少し活躍したらどうかね?と思っちゃいます。

まあ、完全に好みの問題ですけど、そういう印象をもちました。


付け加えると、かなりバットマンの勝率がいい「バットマン ビギニング」は
3部作の中で 一番好きというか、スッとしました。
やっぱり勝って欲しいっすよ。
まあバットマンビギニングは「少林寺木人拳とか、少林寺三十六房みたいだなぁ」と思って
前半を見ていました。それもツボです。
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by AWAchampion | 2012-07-31 21:09 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)