「アルゴ」見ました

さてさて、続けて 映画の感想です。
今回は「アルゴ」を見ました。
これもネタバレしますよ。さぁさぁ、早く逃げてください!!








まだいるとネタバレしますよ!








さて、もういいですね?
見た人だけですね。

どう?・・・・・・超良かったですよね?

いや素晴らしい。面白かったですよねぇ。
これが実話って言うんだから素晴らしい。

一応ストーリー概要を書きます。
1979年から始まった イラン革命で
それまでアメリカの後ろ盾で 皇帝の座につき
放蕩な生活を欲しいままにしていた パーレビー国王がアメリカに脱出。
ホメイニ師を信望するイスラム原理主義者の国民たちのあいだに不満がたまり
そして11月、暴徒たちによって 在テヘラン アメリカ大使館が占拠。
60人を越す外交官たちが人質となり、1年半以上軟禁されました。

そこまでは1971年生まれの私は
リアルタイムで知っていました。
私と同い年のベン・アフレック監督もそうでしょう。

しかしその話には続きがありました。
その大使館が占拠された時、6人の大使館員がこっそりと逃げ出し、
カナダ大使の私邸に逃げ込んでいたのです。

しかしイランの革命軍は、その事実を知り血眼で国内をシラミつぶしに
調べました。
そこでCIAが、彼ら6人を救出するためにとった作戦というのが
今回の映画のネタなのです。

CIAのエージェントを カナダ人の映画プロデューサーに仕立て上げ
SF映画のロケハンということでイランに潜入。6人を別便で来た
スタッフということにして 数日後に一緒に何食わぬ顔で出国という
「嘘でしょ?」と思うような作戦だったのです。

これ、実話なんだそうです。
実際エンドロールで 実際の登場人物達の顔が出てくるんですけど
今回の映画が 本当に実話と実際の写真などの資料に
忠実すぎるほど再現されていて、それが 一種ドキュメンタリー映画のような
緊張感を映画に与えています。

これはベン・アフレック監督の大勝利ですね。
実話ではありますが、007だってこんなことはしない、めちゃくちゃな話です。
それが「事実だった」ことに面白みがある訳ですから、
徹底してスーパーリアルに再現して、手持ちカメラのドキュメンタリー風の
構成にしました。
ですから映画的な開放感はありませんが、ジリジリとした緊張感を描くことに
大成功しています。

それでいて、最後の空港の下りは多分創作でしょう。
それまでのとても静かな脱出ミッションに
最後だけ映画的なモーションを加えることで、映画全体の
感情をより大きくすることに成功しています。
全体的にはとても静かな映画なのですが
最後の空港の脱出劇があるおかげで
ものすごく大作のアクションムービーを見たような印象があります。

最小限度だけファンタジーというスパイスを効かせた
脚本家の腕は相当素晴らしいですよ。

ベン・アフレックが自ら演じるCIAのエージェントも
決して感情を爆発させない、極めて静かな描かれ方をしています。
「作戦に協力しない」という外交官を説得するのも
別に英雄のように振舞うわけでなく、極めて冷静に、人間らしく
説得をする様子が、とても丁寧に描かれます。

さらに、本国から土壇場になって「作戦中止」を言われて
ホテルに戻ったあとの描写は、素晴らしいですね。
何も起こらない。何も起こさないんです。
でも時間が過ぎる。
・・・他国に潜入したスパイが怒鳴り散らしたりするはずもありませんから
本当にリアルです。

この映画は本当にアメリカ映画の底力を見ました。
いろいろ有名な人も出ているんですが、それをきちんと実際の人物に
ものすごく似せて、「映画のためのキャスティング」をしています。
そこも素晴らしいです。

素晴らしい脚本があったとき
それに対して最善を尽くした すべてのスタッフに敬意を感じました。
わたし的にはこれは アカデミー賞を取るべき作品だと思います。
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by AWAchampion | 2012-11-03 20:26 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)