2013年 01月 15日
巨星堕つ 大島渚監督死去
確かに10年以上も闘病生活を続けていた方ではあったが
心のどこかで復活して、「雪舟」を撮って欲しかった。
ショックが大きすぎて 何を書いていいのか分からない。
私は、大学時代に大島渚監督の映画を
文芸座などの名画座で本当に良く見ました。
大島監督ご自身のトークショーにも足繁く足を運び
サインなどもいただいちゃうような、大島渚の大ファンでした。
彼の映画は本当にすべての映画が革新的で、
今まで見たこともないものばかりでした。田舎から出てきた
純朴で、頭でっかちの映画青年は、彼の映画を見るたびに
ドキドキさせられていました。
特に「新宿泥棒日記」で、閉店後の紀伊国屋書店が世界中の言霊で
満ち溢れるシーンや、
「絞死刑」の、演出の巧さ。
「日本春歌考」の、ただならぬ難解さと、そこに漂うかっこよさ。
「戦場のメリークリスマス」に溢れるリリシズム。
本当に素晴らしい映画監督でした。
大島渚監督はフランスではレジェンドとして
知られていますが、日本での再評価は進んでいないように
おもいます。
今こそ大島渚の作品を掘り返すべきです!
そこには世界一トンガった映画監督の
みずみずしい映像が詰まっているからです!
大島監督の作品を3つ挙げます。
是非機会があればご覧下さい。
「絞死刑」 死刑を執行された死刑囚が死なずに記憶喪失になってしまった。
刑法では罪を覚えていないものを死刑には出来ないとある。
そこで死刑執行官や牧師たちが、彼に罪を思い出させるために
即興劇を演じてみるのだが、
演じれば演じるほど矛盾が浮かび上がってくる・・・という一幕物
「新宿泥棒日記」 学生運動が盛んで、さらに色んなアングラ芸術が
グツグツと生まれていた1968年の新宿を
横尾忠則主演で描いたドキュメンタリーとドラマの
あいだの物語。
「戦場のメリークリスマス」 世界の北野武を映画の世界に導いた作品
坂本龍一・デビッド=ボウイなど国際キャストで描く
「絞死刑」予告編
以前の記事
「日本春歌考・・・そのかっこよさ」
http://rokada.exblog.jp/13023132/
故人のご冥福を心よりお祈りいたします。
by AWAchampion
| 2013-01-15 20:38
| 映画・演劇など
|
Comments(0)