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アイドリング!!!「約束の日」

いやぁ・・・いいものを見ました。
え?何がって?
このブログでもちょくちょく書いているCSの雄「アイドリング!!!」が
「1期生再会の日sp」というのをやりまして、それを見たんです。
これが素晴らしかった・・・。
え?またアイドル?と言わずに まあ聞いてください。

アイドリング!!!というテレビ番組は2006年からスタートして
今年で7年目を迎える、アイドル番組としては異例の長寿番組です。
しかも週一回ではなく、放送開始当時は毎日で、現在も月10本
制作されているので、まもなく1000回に到達する、物凄い
歴史のある番組なのです。

ちなみにかの「夕焼けニャンニャン」は2年半
「AKBINGO」が6年目突入ですから、多分アイドル番組としては
史上最長なんではないでしょうか?
(★「ハロー!モーニング」が丸7年やっていたようですね。ただ
放送回数としてはダントツでしょう)

で、番組は当時無名の芸人 バカリズムをMCに迎え
ほぼ10代の女の子ばかり9人で アイドリング!!!というグループを
結成。毎日面白おかしくやっていたわけです。

そんな番組が1年半ほど続いたある日、「理想の5年後」という企画がありました。
それは、メンバーが「自分の理想の5年後はこうなっている」と発表するという
他愛もない企画で、それぞれ「私は大スターになって、月9に出てる」だの
「移動はリムジンしか使わない」だの「シャンプーのCMに出てる」だの
好き勝手夢を語るというものでした。

その番組の最後にふとバカリズムが「ねえ、マジで5年後このメンバーで
ここに集まらないか?そこで本当にこうなってるか見てみよう」と生放送の
その場のノリで提案。
即座に番組プロデューサーの門澤さんがOKを出しました。

それが2008年1月18日の事だったのです。

つまり昨日がその「約束の日」だったわけです。

当時面白おかしくやっていたアイドリング!!!はどうなったか?
それから程なくして、2期生とよばれる9名が加入。
その中に菊地亜美ちゃんや、森田涼花ちゃん、朝日奈央ちゃんが含まれます。

AKBもそうだったらしいですが、往々にして1期生と2期生は仲が悪いものです。
アイドリング!!!も同じように彼女たちは派閥争いをはじめます。

そしてエースだった2号小泉瑠美がBUBKAに恋愛スキャンダルをすっぱ抜かれ
不本意な卒業。
その後リーダーの1号加藤沙耶香・メガネの4号江渡まりあ・おもしろキャラ5号
滝口ミラといった中核メンバーも追われるように卒業。
さらに谷澤恵里香・フォンチーの二人も数年後に卒業し、現在は
アイドリング自体は30号まで増えましたが、約束をしたメンバーは3人だけが
残っているという状態だったのです。

で、まあその9人は当時は無名時代のAKBとそれほど変わらない知名度でした。
今は、このブログをご覧になるほとんどの方が名前も聞いたことがない・・。
ぐらいの知名度で、ぶっちゃけ全然売れていないわけです。

決して幸せな末路をたどったわけではない9人は「約束の日」を合言葉と
していました。

そして今日、「約束の日」の生放送があったわけです。

5年前と同じように、しかし確実に大人になったメンバーたちが
続々と呼び込まれて、久しぶりにバカリズムと絡みます。

しかし小泉瑠美は不参加とアナウンスされ
実際番組にも出てきません。

・・・・と、番組が始まって15分後

突然自転車の音がスタジオに響き・・・。
門澤プロデューサーが自転車で乱入。その後ろには・・・なんと
その小泉瑠美が乗っているではありませんか!

ドッキリですよ!
MCすら知らなかったドッキリ敢行!蜂の巣をつついたようになる生放送!
地鳴りのようなファンの叫び声。

そして9人が約束の日に、約束の地に揃ったのです。

彼女たちは番組の最後に5年前に歌ったきりという
9人のソロパートで構成された歌「だいじなもの」という歌を、
「ねえ。もしかして9人いるから、これ歌えるんじゃない?」と
フロアーディレクターに即興でリクエスト。

サプライズ的に彼女たちのリクエストが通り、
5年ぶりの歌が披露されました。

その内容は、奇しくも
「願いは必ずしも叶うとは限らない。だけど本当に大事なものは
人の絆。それを胸に私たちは友と歩いていく。だって夢に向かう旅の途中なんだから」
的なもの!

もともと「理想の5年後」で 夢みたいな未来を描いていた
少女たちは、その後それぞれ現実を知り、挫折を味わったわけです。

だけど、やっぱり「人の絆」がいちばんだいじなものなんだ・・・という
事が、誰の仕掛けでもなく、彼女たち自身が
歌が進むにつれ、その意味に気がつき、涙するという
感動的なラストを迎えました。

いやぁ・・・いいものを見せてもらいました。

連続バラエティは、時として作家も演出家も意図しなかった
もっと大きなものを生む事があります。

今日がまさにそれでした。

本当に人生の深みを彼女たちと、番組から味わいましたよ。

どちらかというとアイドリング!!!は、私が以前書いたように
悲壮感がなく、「終わらない日常をまったりと生きる」という
感じのアイドルグループです。

なにしろ「空ぶかし」という名前ですからね。走り出さないことが
イイ事みたいなアイドルグループです。

でも、だからこそ
にじみ出る深い人生のコクを味わいましたよ。

負荷をかけたり、仕掛けたりだけじゃアイドルじゃないですよ。
ASAYAN以降、総選挙だの、武道館公演をだしに使った
プロモーションだの、そういうのが流行っていますけど、
今日は別の、人生の深みを味わいました。

番組の一番最後にバカリズムが
「また10年後、2023年1月18日、ここで会おう!
その時まで 生きていような!」と言ったのには
やられましたよ

生きていよう・・・ですからね。
生きるって大変ですよね。いやぁ・・・アイドルバラエティから
人生の深みを味わうとは思いませんでしたよ。
by AWAchampion | 2013-01-19 00:40 | テレビ | Comments(0)