映画「FAKE」を見てきました(ネタバレ注意・改訂)

佐村河内守氏の、ゴーストライター問題を取り上げた
森達也監督のドキュメンタリー映画「FAKE」を見てきました
公開3日目で、まだ公開していない地方もあり、ネタバレ厳禁の映画なので
極力ネタバレしないように書きますが、それでもある程度の情報は
このブログを読むと漏れてしまいます
ご覧になる可能性のある方は是非立ち去ってください。

一応一枚写真を挟んでおきます
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いいですか?
ネタばれちゃいますよ?






はい、
全体的な感想ですが、私はてっきりこの映画は、「FAKE」というぐらいなので
ペテン師と言われた佐村河内氏の疑惑の数々は、実はよくよく話を聞くと
それぞれ理由があったんだ。メディアスクラムって怖いね・・・。という
話なんだと思ってワクワクしてみてました。

が、実はそうではなく、この映画は失意のどん底にある守氏と、それをささえる妻・香さんの
愛の物語でしたね。

森監督はとにかく佐村河内さんに対して「日本の誰が疑惑の目で見ても、俺は公正な目で見る」
と宣言し「信じる」という言葉をキーワードでもってきていますが
それ自体が実は相当、取材対象者と伴走した姿勢なんだな。と思いました

ドキュメンタリーとしてはむしろ沢木耕太郎「一瞬の夏」のように
完全に取材対象者と一体になって、取材対象者に新しい一歩を踏み出させるスタイルの
映画でした。

ただ、そういう映画で、正直観ていて、私の思い込みと違う映画だなぁという
座りの悪さを感じていた中で、後半出てくるアメリカ人の雑誌記者が
非常に正しい突っ込みを繰り出して、佐村河内さんがたじたじになるところが
本当にすっきりしました

Q 「どうやって自分のイメージを新垣に伝えたのか?」
Q 「伝えたイメージをもとに新垣が書いてきた音を、どうやってチェックしたのか?」
Q 「指示書には概念的なことは書いてあるけど、音楽的なことが全く書いていない。
   音階はどうやって伝えたのか?」
Q 「新垣氏が作曲している証拠は山のようにあるが、あなたは鍵盤を人前で弾くことすら
   しないじゃないか?今目の前で鍵盤で弾いてみてほしい」

その通りだ!!!!

それが1時間50分の映画の 1時間35分のところで出てくるのが
正直ストレスではありました。

まあその結果、さらに森さんの一押しでああいう風になるわけで
オチとしては良い落としどころだったと思いますが、
結局この映画は メディアスクラム被害者とその妻の愛情物語だったというわけです。
思っていたのとは違いましたが 楽しく見ました

(ちょっとネタバレが過ぎたので 一部削りました)

凄く元も子もないことを言ってしまえば
私は映画を見ながらずっと、「手話より早く反応しないかな?」とか
やっぱり佐村河内氏の設定の粗を探してしまいます。それは森さんほど
佐村河内さんを信用できてないからなんだと思います。
(もちろん森さんも『あなたを信用してます』というのは方便でしょうけど)

森さんの映画でのたくらみは、佐村河内さんにたいする不信感を取り払ってみたら
別のものが見えるよという事だったのでしょう。
いろんな小ネタで笑いながら、彼に感情移入できるようにという構造になっていて
実際小ネタは笑えました。
でもねぇ・・・ぶっちゃけ佐村河内さんの設定ってそれ自体がメチャメチャ面白いので
まだまだいじりたいわけですよ。
例えばあの指示書を誇らしげに佐村河内さんは「私の作曲の証拠」と言いますけど
あれを新垣さんじゃなくて別の作曲できる人が見たら、どんな曲になるのか?とかね?
「ここもっといじればいいのに」というウズウズした思いが
アメリカ人記者のところまであるので、私はあまり良い観客じゃなかったかもしれませんね。

あと・・・・映画の中盤で
共同テレビ・第二制作部のMプロデューサーとFプロデューサーという
私は良く知っているお二人が、非常に悪役で出て来ます
これは驚いた!
見ていて座席から落っこちるかと思うぐらい笑いました。

でもよくよく考えてみるとあれだけの知り合いが悪者で出てるという事は
あの役をわたしがやっていてもおかしくなかったという事です。
まあ・・・・他の人がご覧になるのとはちょっと違った感想だというのも
分かっていただけるのではないでしょうか?
笑った後冷や汗が流れてきましたからね(笑)


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この映画の波紋はまだまだ広がっているようで
私がこの記事を書いてから ずいぶんたちますが
いまだに このページを訪れてくださる方が多いようです

で、私の最近のお仕事から
WOWOW 「Who I AM」5分トレーラーを
貼っておきます。興味のある方はぜひご覧下さい





















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Commented by 山田太郎 at 2016-06-07 21:42 x
新垣さんが言ったのは「彼は初歩的な演奏しかできない。」だったと思います。ところで、佐村河内さん手に包帯ぐるぐる巻いて、「手を痛めて演奏できない」設定はどうなったのでしょうね。
by AWAchampion | 2016-06-07 00:01 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(1)