最近見た映画 その2 「カフェ・ソサエティ」

最近見た映画 その2ですが ウッディ・アレン監督の新作「カフェ・ソサエティ」を見ました
これは 前述の 津田さんもそうですが
制作会社ノンプロダクションの 黒木Pも「私もとても見たいわ」とおっしゃっていた
作品です

で、この作品の何がワクワクさせるって
ウッディ・アレンの映画に あのヴィトリーロ・ストラーロが撮影監督として
はじめてついた作品なんですよ!

ヴィトリーロ・ストラーロとは 1960年代終わりから活躍する
イタリアの撮影監督の巨匠中の巨匠で 
世界中の映画学校の生徒にとってのバイブル
「マスター・オブ・ライト」(撮影監督日記)にも 
ネストール・アルメンドロス、ゴードン・ウィルスとならんで
世界3大巨匠と紹介されているほどです

彼はベルナルト・ベルトリッチとのコンビが有名で
何と言っても代表作は「暗殺の森」
他には「ラストタンゴ・イン・パリ」「ラストエンペラー」などがあり
どちらかというと明度や色調のコントラストがくっきり出た
色の魔術師のイメージがあります

ウッディ・アレンは 代表作「アニー・ホール」「マンハッタン」で
あのアメリカ派の撮影監督の神様 ゴードン・ウィルス(代表作は「ゴッドファーザー」)と
組んでいます

「マンハッタン」はモノクロ映画ですが ニューヨークがとんでもなく美しく撮影されています
特にMOMAのシーンは今思い出してもため息が出ます

そのウッディ・アレンが ストラーロと初めて組むんです
そりゃ見るでしょ???
ストラーロが撮るニューヨーク見たくないですか?

舞台は 1930年代のハリウッド
最もアメリカ映画が華やかな時代 ジンジャー・ロジャースなどを扱う巨大なタレントエージェントの
フィルの元へ ニューヨークから甥のボビーが仕事を求めて訪ねて来ます

何もないけれど誠実さだけが取り柄のボビー
そんな甥を見て フィルは自分の鞄持ちをせよと命じます
そして、ラスベガスを何も知らないボビーのために 自分の秘書 ヴォニーに町を案内させます
美人で気取らないヴォニーに ボビーはすぐに恋に落ちます
しかしヴォニーにはカレシがいました
それが・・・だったのです

傷心のボビーはフィルの元を離れ
ニューヨークに帰り ギャングになっていた兄に誘われ グランドキャバレーの雇われ店長になります
そのキャバレーはやがて 東海岸一の店となり
その店に あのヴォニーがやってくるのです・・・



素晴しい!
素晴しい作品でした
ウッディ・アレンは私 大好きで 
今まで「アニー・ホール」「マンハッタン」「スターダストメモリー」
「サマーナイト」「カメレオンマン」「カイロの紫のバラ」
「ハンナとその姉妹」「ラジオ・デイズ」
「ウッディ・アレンの重罪と軽罪」「ウッディアレンの影と霧」「
「夫たち、妻たち」「ブロードウェイと銃弾」
「魅惑のアフロディーテ」「世界中がアイ・ラブ・ユー」
「ギター弾きの恋」「ミッドナイト・イン・パリ」を
見ていて、特に「アニー・ホール」は アメリカ映画の中で5本の指に入るほど好きです

しかしストラーロがこれらの作品とはまた全然違った 濃厚な味わいを
ウッディ・アレンに与えました
フィルのパーティの雰囲気や
フィルのオフィスの色合いは本当に 彼が30代の頃に撮った
「暗殺の森」のような 濡れた色合いと鋭利なコントラストを未だに保っています

そして この映画の最もスゴイ場面は
LAで二股をかけられていたことを知った ボビーの絶望の顔に
NYの夜景がオーバーラップするカットにあります
たったワンカットで 陽光きらめくLAから 寒く陰鬱だが
人工的な美しさがあるNYの対比が ドバ~~~ッと表現されていて
思わず劇場で「おおっ!」と声を上げてしまいました
今の時代 オーバーラップ一つで金を取れる撮影監督は そうはいません

そして ストラーロを得て ウッディ・アレンの脚本もさえていました
彼が最も大好きな1930年代のハリウッドが舞台で、
(それこそ マルクス兄弟も活躍していた時ですね)

恋に破れても 人生は続く
そしてその恋が破れたことも 後から思えば悪くはない・・・
だけど 一瞬 焼けぼっくいに火がつく瞬間が訪れる

・・・・あれ?
「LA LA LAND」にも似た主題ではないですか?

それがとても大人の目から描かれていて、
話もストラーロの画に負けない深さを持っていました
超おすすめです








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by AWAchampion | 2017-06-17 01:00 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)