「スラムドック$ミリオネア」を見ました

今日、今年のアカデミー賞 作品賞・監督賞・オリジナル脚本賞など8部門を獲得した
「スラムドック$ミリオネア」を見ました。


以下、例によってネタばれします。ご覧になっていない方は、逃げてくださいね。


監督 ダニー・ボイルは私にとってはすごく思い出深い監督です。
彼の出世作 「トレインスポッティング」はまさに私がロンドンの映画学校にいるときに
発表され、イギリス人の心を捉え、確実に90年代ナンバーワンイギリス映画と言われていました。
(ちなみに70年代最高のイギリス映画は「さよなら夏の光」 80年代は「Withnail and I」とイギリスでは
言われています)

この「トレインスポッティング」はスコットランドで、酒とパンクとマリファナにまみれたニートが、
何かを突き抜けるために、走り出す・・・・というような作品で、確かにあの国の閉塞感の中では
非常に爽快感のある作品でした。

が、正直言って私自身は、全然好きな作品ではありません。
なんかね・・・。下品なんですよね。
「スコットランド一汚い便所」の便器の中に飛び込んで泳ぐ・・・なんてシーンを作ったり、、
編集のリズムとか、生活観のディティールとか・・・とにかく下品なんですよ。
だからね・・・正直全然ピンと来ませんでした。

同じ感覚派のイギリスの映画監督でも、ガイ・リッチーのほうが数倍才能を感じていましたし、
それは今でも全然変りません。

そういう先入観がある中で見ました。
結論から言って、「なるほど、面白い」と思いました。

下に箇条書き風に書きます。

良かった点。
1)基本ラインをジャマールとラティカの、大ラブストーリーに絞ったので
 正直 ガチャついているストーリーが、終わりになればなるほど加速度的に盛り上がってきて
 素晴らしいカタルシスを呼んでいます。
2)「クイズミリオネア」を日本人もよく知っているので、ゲーム自身の説明は要らないのですが、
 もし知らなくっても、よく分かる構図になっていました。
3)子役は素晴らしいと思いました。本当に子供のときのジャマールはいい感じです。

悪かった点
1)正直、編集は前半戦 やっぱりダニーボイルの悪い癖で 奇をてらい過ぎだと思います。
 あれほどガチャガチャさせなくても、スラム自身に力があるので、もっとちゃんと撮っても良かったと
 思いました。
2)ちょっと・・・、話がご都合主義かな?と言うところが無くも無いです。
 特に悪い奴らから、あんなにさっさと解放されるものでしょうか?
 あと、司会者と警察の癒着はちょっと無理が無いですかね?
3)特に司会者の感情の流れと、兄貴の最後の流れがよく腑に落ちません。
 ちょっと残念ですねぇ・・・。

と言うわけで、もちろんいい作品だと思いますが、
手放しで「大傑作!」という感じではなかったというのが本音でした。

ただ、子供のころ~タージマハルまでの描写は非常に心を打たれましたよ。

あと、これだけは大声で言わせてください。
「ダニーボイルはダンスシーンを取るの下手だなぁ!!!」
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by AWAchampion | 2009-05-04 22:33 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)