今年の本屋大賞2位に輝く『君の膵臓を食べたい』をようやく読みました

これ売れてるよ!というのは 去年の今頃
BS11で「宮崎美子のすずらん本屋堂」のディレクターをやっている頃に
聞いていたのですが、結局読むまでに1年かかりました

これは元々住野よるさんが WEBに投稿したものが目にとまり
双葉社からデビューとなったそうです

で、今日読んでみたわけですが
私の感想としては、読んでいる間中ずっと
「ノルウェイの森」の主人公が高校生だったら こんな感じなんだろうなぁ
この作家さんは村上春樹が好きなんだろうなあ

と思っていました

で、最後まで読み進めると
「ええ、私は村上春樹好きです」的な事がガッツり書いてあって
ああ なるほど、そりゃそうだよね・・・確信犯なんだね。
という感じでした

正直 ポジティブ女子高生の難病ものというのは
最近はやっているようですが 私はどうも乗れません
そこは好みなので 別に良いのですが、
なんか、どうも 私は古いのでしょうか?
昔それこそ映画「18歳、海へ」だの「サード」だのを
見ているせいか 高校生の曲がった性衝動みたいな事が
この手の話に乗っていないと、どうも絵本みたいに感じてしまいます。

とはいえ、逆に言うと
私がこよなく愛する テレンス・マリックの「BADLANDS」は
ネブラスカで、18歳と14歳のカップルが ままごとのような
逃避行を続けながら、結果として大量殺人をする
という話を 絵本のように描いています

語り口はそっち寄りなんだろうなぁと思いつつ
日本の高校の話なので ちょっとピンと来ないところもありました

デビュー作としてはとても良い出来だとは思いましたが
まあオジサン向けではないですね。18歳ぐらいで出会いたかったです。








by AWAchampion | 2016-12-08 20:33 | 書籍・マンガなど | Trackback | Comments(0)

私が過去3年間 レギュラーとして関わらせていただいた
BS11『宮崎美子のすずらん本屋堂』は次回の放送でラストとなってしまいました

私自身は25本ほど演出をやらせていただきましたが
その甲斐あってか、すっかり読書習慣が身につきました

最近映画を見に行く時間が無いので もりもり読書してます

今週読んだのは
『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』 村上春樹
『その女アレックス』  P・ルメートル
『スリ』 中村文則
『バナナ剥きには最適の日々』 円城塔

です。
村上春樹に関しては前のブログで書きましたから
他の本についての感想を・・・

『その女アレックス』
昨年話題になり 日本でも60万部売れたミステリーです
が・・・めっちゃ猟奇的でビビリました。あ・・こっち?
メチャ気持ち悪い・・・と言うのが感想です
面白いけど嫌いです

『スリ(本当は漢字です)』 
芥川賞作家 中村文則の代表作にして2012年のアメリカの
翻訳ミステリー10傑に入った傑作です
カッコよかったし、とても文学的なピカレスク・ノワールでした。
が・・カッコよすぎるかも?
もう少し泥臭い方が好きですねぇ

『バナナ剥きには最適の日々』
芥川賞作家 円城塔の短編集
円城さんはずっと読みたいと思っていながら『すずらん』の視聴者層とは
ちょっと合わないので 読まずにいたのでワクワクして
読みました
私 高橋源一郎『さようなら、ギャングたち』とか大好きで
ああいう前衛的な小説大好きなんです。
満足しました。面白い。ワクワクしました。
わけが分からないけど面白い というのを堪能しましたよ



by AWAchampion | 2016-03-27 22:16 | 書籍・マンガなど | Trackback | Comments(0)

近々 とある番組で時代小説SPをやるので
今ガンガン 時代小説の文庫本を読んでいます

ちなみに8月に読んだのは
佐伯泰英『居眠り磐音 江戸双紙』シリーズ 1巻~3巻
上田秀人『お髷番承り候』シリーズ 1巻~2巻
    『奥右筆秘帖』シリーズ 1巻
    『百万石の留守居役』 3巻
    『勘定吟味役』シリーズ 1巻~2巻
高田郁 『みをつくし料理帖』シリーズ 1巻~2巻

ですが
どれもめっちゃ面白いです

この 時代小説 文庫描き下ろしシリーズって
サラリーマンが読み飛ばしている印象があったのですが
いやいや、読んでみると リーダビリティは高く
それでいて内容も密で、非常にエンタメとして完成されていました

これは番組が終わっても読み続けそうです

by AWAchampion | 2015-08-14 02:48 | 書籍・マンガなど | Trackback | Comments(0)

今 とにかく時代小説、特に文庫描き下ろしものを読みまくる仕事に
従事しています
この道では佐伯泰英さんがとにかく有名ですが
彼に迫る勢いで売れているのが上田秀人さんです
が・・・恥ずかしながら一冊も読んだことがありませんでした

で、徳間書店から出ている人気シリーズの
『お髷番承り候』シリーズの第一巻を読んでみました・・・

そしたら 


スゲェ面白い

リーダビリティ(読みやすさ)抜群!
それでいてミステリー要素満載で…

350ページを1時間半で一気読みですよ!
いやぁ 知らない事って多いもんですねぇ。
エンタメ時代小説恐るべしです。
さすが、バカ売れしているのには理由がありました。


by AWAchampion | 2015-05-11 21:42 | 書籍・マンガなど | Trackback | Comments(0)

先日 1969年芥川賞受賞作 『赤頭巾ちゃん 気をつけて』 庄司薫著 を読みました

この作品は 当時 東大合格者数日本一の 日比谷高校の3年生 庄司薫くんが
東大安田講堂紛争で 東大入試が中止になってしまった 次の日の一日を
追った作品です。

のちに映画になり、のちの東映社長 岡田裕介さんが主演して 森谷司郎監督が
演出し、大ヒットした作品でもあります。

この作品は、「学ぶって何?」「本当の知性って何?」という事について
学生が自覚的になっていく様を生き生きと描きこんだ傑作で、
私は恥ずかしながら 初めて読んだのですが、思ったより何倍も良くて
一気に読んでしまいました。

私はそれから20年後の1990年に大学生になったのですが
多分 私より5年前ぐらいの学生までは 大学生の時に必ず読むべき本だった
と思います。
私の時は この手の本と言えば 「ノルウェイの森」大ブームで
そちらを読んでいたのですが、ちゃんと読むべき時に読まないといけない本って
あるんだよなぁ と反省しました

ただ、40歳を超えると、そういう人生の積み残しを
一つ一つ引き返して 丁寧に積み直していく行為も
それはそれで楽しいです。

新しい物ばかりが良いわけではなく、自分があえて 積んでこなかったものを
積み直すことで新しい価値が生まれる・・・。

大人になるって 悪いことばかりじゃないと思いますね。
by AWAchampion | 2014-05-06 22:22 | 書籍・マンガなど | Trackback | Comments(0)

世界の小説を変えた男の一人と言っても良い
ガブリエル・ガルシア・マルケスが昨日亡くなりました。

彼は『百年の孤独』や『予告された殺人の記録』で有名です
特に『百年の孤独』は、アマゾンのジャングルの密林に
一人の女がやってきて、その女が生み出す子供たちから
盗賊・英雄・略奪者などが生まれ、
その密林が次第に都市になり、多くの人々がやってきて
栄え、そしてまたその女の死と時を同じくするように
都市も没落し、密林に帰っていくというような作品で、
彼の作風は マジック・レアリズムと呼ばれ
世界を席巻しました。

日本でも芥川賞作家 中上健次が『千年の愉楽』
寺山修司が『さらば箱舟』という 『百年の孤独』を
翻案した作品を書き、話題になりました

1967年に『百年の孤独』が出版され
日本では1972年に鼓直さんの翻訳で出版され
1982年にノーベル文学賞を受賞しました

32年前にノーベル賞を取っているのに
亡くなったのが86歳という事は、54歳でノーベル賞を取ったんですね
これは凄い・・・。

確か1995年ぐらいに日本に来て
最晩年の黒澤明と対談をしているんですが
それが素晴らしかったのを覚えています。
確か講談社の雑誌『現代』だったと覚えています

世界を変えた 偉大な作家の死に合掌・・・。
by AWAchampion | 2014-04-20 12:31 | 書籍・マンガなど | Trackback | Comments(0)

2014年本屋大賞 

本屋さんたちが「今一番売りたい本」を投票する
本屋大賞は、今年で11回目を迎えるそうです

そこで、私がレギュラーで演出している
『宮崎美子のすずらん本屋堂』でも本屋大賞特集をやりました。

そこで演出家としては 色々読まなきゃいけないので
読みました。

本屋大賞の『村上海賊の娘』
村上水軍や、瀬戸内の地形がなんとなく頭に入っている人と
全く知らない人ではちょっと、印象が違うかもしれませんね。
しかし人物造形は非常に映像的で、もともと脚本の城戸賞出身だという
和田さんらしい、21世紀の時代小説という感じがします。

2位の『昨夜のカレー、明日のパン』
人気脚本家 木皿泉さんの小説第一作ですが
ものすごく良かったです。
ちょっと変わった家族に、特に大きな出来事が起きないのに
しみじみと伝わってくるものがある傑作です
私的にはこれが1位です

3位の『島はぼくらと』
直木賞作家の辻村深月さんが、直木賞を取ってから
初めての長編だそうですが、これまた素晴らしい。
ある瀬戸内の島を舞台にした17歳の4人の高校生たちの
今を閉じ込めた傑作です
大林宣彦監督の映画とかを好きな人なら、絶対良いと思います

5位の『教場』
警察学校が舞台の作品なんですが、悪徳が栄える
凄くびっくりする作品です。
え?警察官ってみんなこんなつらい経験をしているの?
と誰もが驚くでしょう

7位の『ランチのアッコちゃん』
番組に出ていただいた三省堂書店・有楽町店文芸担当の
新井さん一押し作品です
彼女が言うように、週末に絶対この本を読んでハッピーになれるという
即効性のある作品だと思いました

8位の『想像ラジオ』
いとうせいこうが書いた、震災後を生きる人々への
作品です。
不思議な作品で、初めはとっつきにくいですが、全部読むと
澱のようにたまっていた何かが、一気に吹き上がるような
感動があります

そして、翻訳小説部門1位 『HHhH プラハ1942年』
ナチス・ドイツの秘密警察 ゲシュタポの長官にして
占領下のチェコのナチス側の責任者であった
ハイドリヒを、ロンドンにあったチェコの亡命政府から
派遣された2人のパラシュート部隊が暗殺するまでを
1972年生まれの著者が、『ノンフィクションを書く私』を題材にした
大傑作です

これは本当に世界小説と言っても良い、凄い良い出来でした
近現代世界史に興味のある方は是非お読みください
高橋啓さんの翻訳も素晴らしいです
多分フランス映画になるんじゃないでしょうか?
おススメです。
                     
by AWAchampion | 2014-04-20 12:18 | 書籍・マンガなど | Trackback | Comments(0)