カテゴリ:映画・演劇など( 121 )

「カールじいさんの空飛ぶ家」を見ました。
また、例によってネタバレしますので、見るつもりの方々は
今すぐ逃げて下さいねぇ!









というわけで、ピクサーの最新作、「カールじいさんの空飛ぶ家」を
見てきました。
これは、「モンスターズ・インク」の監督で、「ウォーリー」の
原案者でもあるピート・ドクターが原案・脚本・監督を務める
オリジナルストーリーで、冒険に憧れたおじいさんが、老境に
さしかってひょんなことから本当の冒険に出かけるという
物語でした。

宮崎駿監督が、この映画への宣伝文句として「わたしは回想のシーン
だけで満足してしまった」というものがありましたが、
まさにそういう映画でした。

映画が開始して15分ほど続く、カールじいさんと亡き妻エリーとの
人生を語る回想シーンは、それだけで泣けてくるすばらしい
物語です。
が、その後、物語はカールじいさんと少年ラッセルとの
出会いから、急にマッチョな大冒険譚へと変わります。
なんだか後半は じいさんはランボーみたいな大活躍ぶりで、「ん?」って感じでした。

正直言って、二つの物語が合体したような作品で、
それぞれよく出来てるのですが、全体としてはあまり誉められた
映画とは言えないかも知れません。

しかも回想シーンにすばらしいパワーがある分、もう少し
ちゃんとカールとエリーの物語を描いて、家が空を飛ぶところで
話を終わりにするぐらいの方が良かったのでは?と思いました。

確かにピクサーとディズニーですから、これぐらいのジェットコースタームービーにしなくてはいけないのかもしれませんが、
私がまずこの映画のビジュアルを見て期待した、「枯れた老人の
空想が実体化するような、泣ける物語」の方向で頑張った方が
絶対いい作品になったと思うのですが・・・。

いろいろと欲しがり過ぎちゃった作品かなぁ?という気がしました。


>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
追記ですが・・。

劇場でのみ見られる 短編
「晴れ ときどき くもり」(Partly Cloudy)は
最高の映画です。本当に心が温まる
ディズニーらしい名短編でした。これは必見です。

この短編とカールじいさんの前半15分で、十分元は取れます。

でもカールじいさん もっと泣ける話になったんだろうにト思うと
ちょっと惜しいですねぇ・・。
by AWAchampion | 2009-12-12 05:40 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)

今日、マイケルジャクソンの、幻となったロンドンツアーの
リハーサルの様子を記録したドキュメンタリー「This is it」を
見ました。

歌舞伎町の600人入る映画館は、下は20代前半と思われる
ヒップホップ好きの男の子から、上は50代と思われる
熟年夫婦まで幅広いファン層で、平日の19時の回ながら
いっぱいでした。


以後例によってネタばれします。見るつもりの方は逃げて!!





さて、映画は幻のコンサートのセットリストにあわせて
進行していきます。
このコンサートはマイケル自身が「This is it」・・「これでおしまい」と「これが決定版」という二つの意味をかけたタイトルを冠し、
ファンの前でも「今回はみんなが聞きたい曲を全部やる!」と
宣言しただけあって、本当にヒット曲ばかりが目白押しの
すばらしい構成でした。

一曲目は「スリラー」の一曲目でもあった
「Wanna Be Startin' Something」。
いきなりノリノリです。

その後も「スリラー」も「ビートイット」も「ビリージーン」も
勿論出てきますし、
なんと、ジャクソン5時代の「I want you back」
「I'll be there」なども唄います。

そしてマイケル自身がバンドメンバーに何度も言っていたように
「始めのレコーディングと同じようにするんだよ。みんなが
思っているそのままのイメージを、まず再現して欲しい」というだけ
あって、本当にマイケル世代の心をわしづかみにするような
サウンドが続きます。

そして、マイケル自身が、あの伝説的なPVの踊りの数々を
ダンサーと共に再現していくわけです。
しかし、考えてみてください。マイケルは当時50歳。
「スリラー」のPV撮影当時は24歳でした。
しかし、本当に当時と全然見劣りしないどころか、むしろ
ちょっと上手くなったんじゃないか?ぐらいのクオリティで
踊って見せるのです。

すげぇ、マイケル。

ただただ本当に仰天です。

プロレスラーの武藤敬司が「だれも思い出には勝てない。若いときの
動きに勝てるわけがないのだから、レスラーは年をとると存在感で
勝負するしかないのだ。」という名言を吐いています。

しかしマイケルは、本当に一人だけタイムカプセルに入っていた
かのように、軽やかに、あの頃と同じように軽やかに踊って見せるのです。

もちろんリハだから本意気ではないのでしょう。本人もそうもらす
シーンがあります。しかしそれでも驚愕のパフォーマンスであることは事実なのです。

またスタッフ達の思いもビンビンと伝わってきました。

マイケルを支えるダンサーは全世界から数百人もの人々の中から
選ばれた精鋭中の精鋭たちでした。
彼らにとってマイケルは「生まれて初めて、本当にカッコイイと思える
物を見たのがマイケルの踊りだった。」
「マイケルは僕の人生の全てだ」と語るほど、1980年代生まれ
の20代のダンサーにとって、巨大な存在であるわけです。
ですから、ダンサー達の気合もすばらしく、それだけで泣けてきます。

さらにバンドメンバーも全米のすばらしい精鋭を集めているのです。
かれらは30代後半から40代後半ですが、彼らにとっても
マイケルジャクソンは、憧れのエンターテイナーだったわけで、
だれの心にも「いま自分はキャリアの頂点にいる」という
思いがあるのです。

そんな一流の面子が超本気モードでいる中、マイケルは本当に冷静に
的確に、そしてやさしく一つ一つ問題を解決し、120%の
パフォーマンスに持っていくのです。

これを見るまでは、マイケルは変な人だというイメージがありましたが、
かなりまともで、普通にいい仕事をするやさしい職人と言う
感じがしました。生前にもっとこういう姿を見せればよかったのにと
思いましたよ。


で、スタッフもみんな マイケルに憧れた青年期を過ごしているわけです。
そんな人々の前でマイケルは アンコールの一曲目として
彼の代表曲「ビリージーン」を一人で唄い踊ります。

あの頃のままの歌声とダンスで踊るマイケル・・・。
光る手袋をしているわけではなく、生身のマイケルが
最高のパフォーマンスをして見せるわけです。
ダンサーもスタッフもみな、最前列に陣取って食い入るように見ます。

そして曲が終わると、何時までも鳴り止まない拍手が・・・。



マイケル 最高でした。



どうかこの映画は最後の最後、スタッフロールの最後まで
見てください。


歌舞伎町の映画館でも、スタッフロールが終わり、客電が上がった時
客たちから大拍手が起こりました。

本当に king of popに圧倒されます。

是非映画館で見てください。


ただ、一つだけ思ったのは、僕が大好きな「off the wall」から
一曲も歌われなかったのがちょっと残念でしたね・・。
「Rock with you」とか「Off the wall」って最高の曲じゃないですか?
by AWAchampion | 2009-11-25 00:06 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)

タランティーノ監督、ブラピ主演の新作映画
イングロリアス・バスターズを見ました。

例によってネタバレしますので、見る予定の人は逃げて!




一言で感想を言うなら、
「単にストーリーとしてはおもしろいが、タランティーノは頭がおかしいクソ野郎だ!」です。

物語はナチ統治下のパリで、ジューイッシュ・ハンターと呼ばれるドイツゲシュタポの将校と、テネシー出身の気違いアメリカ軍人に率いられた亡命ユダヤ人部隊の攻防を縦糸に、
パリの小さな映画館の館主にして、逃亡中のユダヤ人である若い娘に
恋したナチスの戦争の英雄にして素朴なドイツ青年の、一方的な
恋の顛末が横糸に進行します。

しかしとにかく気が狂っているサディズムな人ばかりが出てきます。
ブラピはその、テネシー出身のナチハンター部隊長で、とにかく
恐怖を与えるために、ドイツ軍人を無差別に攻撃して
バットで撲殺して、頭の皮をはぎ、100枚を目標にするという
サイコな役で、まったく正義のかけらもないアメリカ人です。

とにかく 15人いる部隊なら、14人までをバットで撲殺して
最後の一人だけ、額にカギ十字の疵をナイフで彫り付けて
逃がすという悪辣さ。
ほんとにそんなことしたらジュネーブ条約にバリバリ違反しているわけですが、そんなのお構いなし!
しかも映像表現も露骨で、頭の皮をはいだり撲殺したりと言うところを
まさにジョージ・A・ロメオも真っ青のグロ表現で描きます。

もう、舞台設定だけ「ナチ」「ユダヤ」「パリ」を借りてるだけで
要は13日の金曜日みたいな映画なのです。

ただ、タランティーノは、観客と登場人物に
「AかBか?どちらも行き止まりだが、どちらを選ぶのだ?」
という選択を迫るシーンが多く、
しかもその状況がホントによく出来ています。

だから、どうしても話は面白く感じてしまうのです。

しかし・・・、いくらクソ野郎のバカサイコアメリカ人と言っても
描いて良い事と悪いことがあります。
私がいやなのは、これをみたバカアメリカ人高校生が、そのまま
貧しさゆえに軍隊に入ると
「ナチは悪人だから頭の皮をはげばいいんだ!」みたいな
ジュネーブ条約もクソも関係ないバカ軍人になりそうな気がします。

いやホント 面白いといえば面白いが頭おかしいです。
とにかく子供連れとかデートでは見ないほうが良いです。
by AWAchampion | 2009-11-22 04:31 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)

水之江滝子 死去

松竹少女歌劇団SKDの戦前の大スターにして、レビュー界の巨星 ターキーこと水之江滝子さんが
今日なくなられたそうです。94歳の大往生でした。

彼女は男装の麗人として一世を風靡したスターで、レビューを国民劇にした立役者でもありました。

その後映画プロデューサーに転じ石原裕次郎を発掘、「狂った果実」で彼を一躍スターダムに
のし上げたのはご存知の通りです。

考えてみればその「狂った果実」もですよ、当時新進の小説家だった石原慎太郎に映画用に原作を書かせ、中平康という素晴らしい若手映画監督にメガホンを取らせ、
さらに「太陽の季節」では端役でしかなかった石原裕次郎にいきなり主役を
させただけでなく、同じくほぼデビュー作の津川雅彦と組ませたという、キャスティングの妙が光る作品です
から、本当にプロデューサーとしての手腕があったのですね。

文化と言うのはとかく、「最新のものがいい」と思われがちですが、
戦前には、レビューが東京で一世を風靡し、
戦後には、こんな素敵な映画が封切られていたということで
ターキーこそ日本の 西洋風メインカルチャーを体現してきた、かっこいい女性だったのでしょうね。

you tubeには、彼女の歌声が残されています。



この写真は本当に男装の麗人として美しいですね。
のちにベルばらを演出することになる宝塚歌劇団の植田紳爾先生が、学生の時にターキーの大ファンだった
そうです。
そう考えると、彼女のこの「薔薇のタンゴ」がまた味わい深く聞こえてきます。


巨星 水之江滝子さんのご冥福をお祈りします。
by AWAchampion | 2009-11-21 10:11 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)

大浦みずきさん 死去

また、名花が散りました。

あの宝塚の「ダンスの名手」 なつめさんこと 大浦みずきさんが
肺がんで亡くなったそうです。

まだ53歳だったそうです。若すぎます。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091115-00000086-jij-soci

なつめさんと言えば、「キス・ミーケイト」でスターとなり、また「ジュテーム」で好演するなど
私の父 岡田敬二にとっては忘れられない女優でした。

ご存知の方も多いでしょうが、彼女のお父さんは詩人の阪田寛夫さんで
「さっちゃん」「ぞうさん」などの作詞としても有名で、彼女の事を書いた
「わたしなつめの父です」は宝塚関係の名著でした。

まさに宝塚のフレッドアステアだった名花の死は、本当に惜しい気がします。

you tube からTMP(1986)のダンスシーンをピックアップしてみました。
アステアの「コンチネンタル」と「空中レビュー時代~キャリオカ」を踊っている
まさに全盛期のなつめさんです。



you tubeに、なんと父が演出をした宝塚歌劇団 東南アジア公演(1982)の映像がありました。
当時のスターは平みち 2番手に出てくる 1分10秒ぐらいからのところで唄っているのが
大浦みずきさんです。超貴重映像をお楽しみ下さい。



心から なつめさんのご冥福をお祈りいたします。
by AWAchampion | 2009-11-15 23:39 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)

先ほど、色々と昭和40年代の宝塚歌劇団の事を検索しておりましたら
とんでもない、貴重映像が見つかりました。

それがこれです。
35年前(1974年)にNHKで放送された 紅白?の映像です
場所はNHKホール。
7分ほどのショーを 夭折の天才演出家 鴨川清作さんが構成され、
伝説の大スター 真帆志ぶきさん、ベルばらのオリジナルキャスト 汀夏子
後の大スター 順みつき 麻実れいが若手で頑張っています。
これは雪組で、年代を見ると多分 真帆志ぶきさんは専科になられて
汀夏子さんが雪組のトップに成り立ての頃ではないでしょうか?

「シャンゴ」「ノバ・ボサ・ノバ」の直後の脂の乗り切った鴨川&真帆コンビが
普通に見られるなんてyou tubeは凄いですね・・・。



宝塚ファンならこの映像の貴重さは分かっていただけると思います。
現在 スータンさん(真帆志ぶき)の映像はほとんど放送されることがありませんからね・・。
今は宝塚のトップスターは3年ぐらいで入れ替わってしまいますが、
スータンさんは20年近くトップに君臨した、大スター中の大スターです。しかしベルばらよりも少し前だったので、映像があまり見られる
ことが無いんです。
私自身もこの映像で初めて動くスータンさんを見ました。まずその歌の上手さに仰天しましたし
カリスマの魅力を感じました。

またベルばら直後ですので、オスカルをやったばかりの汀夏子さんの躍動感にも打たれましたね。

ミッキーさんとターコさんも若い若い!
まだ麻美れいさんが、入って3年目ぐらいでベルばらに抜擢されつつも
「電信柱」と陰で言われていた頃でしょうね?
順みつきさんは、この後 安奈順さんの後を受けて花組トップになり ますが、
オトミさん(安奈さん)もそうですが、ミッキーさんも
トップ男役でありながら女性の役もキュートだったという、
不思議な魅力がありました。
お気づきでしょうが、最後の「ハロータカラヅカ」で上手にいる女性は順みつきが早代わりした姿です。
それがこの時点で既に、男女役を両方やっているというのも、資料的には非常に重要な映像だと思います。

また「スミレの花咲く頃」「モンパリ」の作詞が白井先生、「幸せを売る男」が高木先生で
「ハロータカラジェンヌ」&「ハロータカラヅカ」が鴨川先生と言うのも泣かせるじゃないですか。
まあ、じっくり見てください。
by AWAchampion | 2009-10-30 10:02 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)

「しんぼる」見ました

今日、友人に誘われて
松本人志監督作品「しんぼる」を見ました。



以下例によってネタバレします。見る予定の方は、今すぐ逃げて!




すでに一部公開されているように、水玉模様のパジャマを着た男が、白い部屋に閉じ込められる話です。
部屋には天使のシンボル=幼児のペニスが無数に突き出ていて、
ペニスに触れると、なにやら物が出てくる。という約束事のうえで話が進みます。

男は部屋から脱出しようと試みますが、出てくる物は帯に短したすきに長し、と、言う所が延々語られます。


が、みていて思ったのは、脚本も演出も詰めが甘いです。
重いツボでペニスを押さえようとする所など、
「重くて持ち上がらないけど、ツボの口が狭くて、中身が減らせない」という笑いを作ろうとしてますが、
ツボのなかに寿司を詰めて重くなったら、倒して転がすか、台車を使えばよくないですか?

ツボに水を入れるのも、醤油差しを使えばいいのでは?

また、ペニスが多すぎて、どれがどれやら分からなくなり、まぐろを目印に置く描写がありますが、
直前に黒ガムテープを使う描写があるので、
「いや、なぜバミるのに最適なガムテープを使わないの?」と気になります。

ほかにも、平行して語られるメキシコの覆面レスラーの話も、
息子が級友から「あんな選手のファンだなんて、馬鹿だ」といじめられるのに、
彼は善玉で「子供たちのアイドル!」とコールされて出てくるのです。

なんか、随所で詰めの甘さを感じました。

あと、たぶん彼は精子で、これから生まれ出ずる事が示唆されますが、
「未来」と書かれた大人のペニスに触れる瞬間に、
暗転してスタッフロールが流れるのはどうかと思いました。

似たようなネタでも、「マルコビッチの穴」の方が分かりやすくて、おもしろくて、毒がありました。

「大日本人」はみてないので、なんとも言えませんが、脚本を何人かで書いたほうが彼の才能は生きる気がします。 なんと言っても日本映画に久しくいなかったシュールレアリズム系の俊英であることは間違いないわけで、 着想は天才的だと思いました。
思いつくという行為それ自体は非常に大変な作業です。
ただ、それが商品としてきちんと昇華できているかというと、今回、映画を見た一観客としては
消化不良だったといわざるをえない出来だったですね。
by AWAchampion | 2009-09-22 05:40 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)

宝塚歌劇団が、来年1月に大阪・梅田 ドラマシティと、東京 日本青年館で
「相棒」を舞台化するそうです。

私は、最近の宝塚歌劇団の座付き作家の若手の皆さんや
編成担当の皆さんの路線には疑問があります。

今度「相棒」を舞台化するそうで、他にもゲーム「逆転裁判」やら を舞台に上げ、かなり現代劇の、
しかも日本が舞台のものを多くやられる傾向があります。

しかし、・・・どうなんでしょう?
それでいいんでしょうか?

もともとドラマシティだのバウホールだの公演は
若手の作家&演者の育成公演です。そこでその昔は
谷さんや小池さんは、とても意欲的な実験作を
ドンドン発表していました。
特に小池さんの「ヴァレンチノ」は、まさに
宝塚の小劇場ならではの香りがありました。

ところが最近の宝塚の作家さんは、「耽美の都」宝塚で
何をやりたいのでしょうか?

はっきり言って宝塚の若手の男役が、水谷豊以上のものを
見せられるでしょうか?
全くナンセンスですし、「ああ、男役は男性ではないんだな。」
という事しかいえないのでは?と思います。
演技力も残念ながら、彼らほどあるとは言えませんしね・・。

女性が男性の役をやっている・・これは非常にゴシックな事で、
ゆえに、ストーリーも王子と姫やら、マタドールと貴婦人みたいな
非日常の物語こそがはまるジャンルだと思います。

これを企画・演出するのは 若手の作家さんなんだろう・・・。と
思ってみたら、なんと石田昌也先生じゃないですか!
ベテランですよ。芝居もショーも出来る安定した実力の持ち主です。

それが、どうして?
察するに、そういう企画じゃないと通らなくなってきているのかもしれません。
だとしたら、編成担当者はちょっと考え直した方がいいと思います。
by AWAchampion | 2009-08-14 21:09 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)

今日、今年のアカデミー賞 作品賞・監督賞・オリジナル脚本賞など8部門を獲得した
「スラムドック$ミリオネア」を見ました。


以下、例によってネタばれします。ご覧になっていない方は、逃げてくださいね。


監督 ダニー・ボイルは私にとってはすごく思い出深い監督です。
彼の出世作 「トレインスポッティング」はまさに私がロンドンの映画学校にいるときに
発表され、イギリス人の心を捉え、確実に90年代ナンバーワンイギリス映画と言われていました。
(ちなみに70年代最高のイギリス映画は「さよなら夏の光」 80年代は「Withnail and I」とイギリスでは
言われています)

この「トレインスポッティング」はスコットランドで、酒とパンクとマリファナにまみれたニートが、
何かを突き抜けるために、走り出す・・・・というような作品で、確かにあの国の閉塞感の中では
非常に爽快感のある作品でした。

が、正直言って私自身は、全然好きな作品ではありません。
なんかね・・・。下品なんですよね。
「スコットランド一汚い便所」の便器の中に飛び込んで泳ぐ・・・なんてシーンを作ったり、、
編集のリズムとか、生活観のディティールとか・・・とにかく下品なんですよ。
だからね・・・正直全然ピンと来ませんでした。

同じ感覚派のイギリスの映画監督でも、ガイ・リッチーのほうが数倍才能を感じていましたし、
それは今でも全然変りません。

そういう先入観がある中で見ました。
結論から言って、「なるほど、面白い」と思いました。

下に箇条書き風に書きます。

良かった点。
1)基本ラインをジャマールとラティカの、大ラブストーリーに絞ったので
 正直 ガチャついているストーリーが、終わりになればなるほど加速度的に盛り上がってきて
 素晴らしいカタルシスを呼んでいます。
2)「クイズミリオネア」を日本人もよく知っているので、ゲーム自身の説明は要らないのですが、
 もし知らなくっても、よく分かる構図になっていました。
3)子役は素晴らしいと思いました。本当に子供のときのジャマールはいい感じです。

悪かった点
1)正直、編集は前半戦 やっぱりダニーボイルの悪い癖で 奇をてらい過ぎだと思います。
 あれほどガチャガチャさせなくても、スラム自身に力があるので、もっとちゃんと撮っても良かったと
 思いました。
2)ちょっと・・・、話がご都合主義かな?と言うところが無くも無いです。
 特に悪い奴らから、あんなにさっさと解放されるものでしょうか?
 あと、司会者と警察の癒着はちょっと無理が無いですかね?
3)特に司会者の感情の流れと、兄貴の最後の流れがよく腑に落ちません。
 ちょっと残念ですねぇ・・・。

と言うわけで、もちろんいい作品だと思いますが、
手放しで「大傑作!」という感じではなかったというのが本音でした。

ただ、子供のころ~タージマハルまでの描写は非常に心を打たれましたよ。

あと、これだけは大声で言わせてください。
「ダニーボイルはダンスシーンを取るの下手だなぁ!!!」
by AWAchampion | 2009-05-04 22:33 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)

滝田洋二郎監督について

先日、日本映画初のアカデミー賞外国語映画賞を獲得した「おくりびと」の
滝田洋二郎監督について書いてみたいと思います。

かれはもともとピンク映画の向井寛監督門下の獅子プロから出てきたのですね・・。

獅子プロにはわたしの先輩の菅沼隆監督が所属していました。
彼に直接聞いた話では、助監督としてテレビドラマにつくといただける30万のギャラのうち
10万を会社に納めた上で、のこり20万を獅子プロの10人の助監督で分ける・・・というぐらい
辛い修行時代だったそうですが、そこに耐えて、
80年代にデビュー。「木村家の人々」でメジャーデビューしました。

「木村家の人々」はわたしが大学時代にかなり話題になった映画ですが、当時
30代前半だったんですね・・・・。

それから一貫して、軽コメディが撮れる職人監督としての道を歩んできた滝田監督が
取ったというのがとてもいい話じゃないですか・・・。
by AWAchampion | 2009-02-28 11:12 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)