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つんくに見る ロック演歌の系譜

ハロープロジェクトの総帥であり、シャ乱Qのメロディメイカーでもあるつんく。
彼は自分の音楽的ルーツを「ビートルズである」と折に触れて語っています。

しかし、本当にそうでしょうか?

つんくは、かなり伝統的なロック演歌の系譜の、正統的な伝承者と
言われることも多いですよね?

シャ乱Qでの 最大のヒット曲 「ズルい女」



この曲は、非常に素敵なピアノのアレンジによって、かっこよく聞こえますが、
歌詞の世界観も含めて基本的には凄く演歌っぽい曲です。
 

例えば ニック・ニューサのヒット曲 「お祭りさわぎ」



やしきたかじんの代表曲 「東京」



などと同じように、マイナーコードの泣き節が入る
演歌調の世界観をロックのリズムに乗せた歌といえると思います。

この歌もそうです もんたよりのり 「ダンシング・オールナイト」



こういう歌の特徴
として、かなり独特の「こぶし」の効いた歌唱法をとるという
事があります。

つんく ニック・ニューサ やしきたかじん BORO 上田正樹 もんたよしのり
どうですか?同じような歌唱法ではないですか?

先月の「SPA」で後藤真紀が
「私とつんくさんの間では、葛藤があった。
彼は一言一句、彼と同じように歌うことを求めた」というようなことを言っていました。
つまりそれは、彼の音楽が、そういう独特の歌唱法を求めているという事でもあります。

これはモーニング娘。にも継承されていて
たとえば 初期の傑作 「サマーナイトタウン」



これは 山口百恵「ひと夏の経験」的な性典ソングとして書かれていますが、
その中身は やはりロック演歌です。
PVの監督さんは、それに気がついていますね。

そして、その彼の嗜好が最も強く出たのが
モーニング娘。の「しゃぼん玉」です。
これは凄いですよ。



ここで、彼女たちは、まさにこのジャンルのセルフパロディのように
強調させられた歌い方をしています。
私が知る限り この曲以降、これほど彼が自分の音楽的出自を
露わにしたハロプロの曲はありません。

でも、だからこそ今の低迷があるんではないでしょうか?
確かに 「がんばらなくてもええねんで」 を書ける才能は凄いと思いますが
今一度 自分の好きな曲を歌わせてみてはどうでしょうか?

放送作家である秋元康と違い、つんくはバンドマンです。
バンドマンはやはり自分の好きな事をやったほうがいいと思いますけどねぇ・・。
Commented by 通りすがり at 2010-11-11 15:41
モーニング娘。の「しゃぼん玉」は
つんく♂が西城秀樹と会う機会があり、
そこからインスピレーションを受けてこの曲を作り
娘。たちにも若き日のヒデキ的歌唱を指導したと
本人or娘。たちが語っていたと記憶しています。

つんく♂はとても才能があり、多作で、
さらに研鑽を怠らない人だと思うのですが、
彼の独特のカラーはいつもアリかナシかギリギリの所を攻めてくるので
非常に危ういなあとも思います。

音楽プロデューサーを一人に絞り継続的に登用し
他のアーティスト(アイドル)よりも引き立たせることで
Perfumeは成功しましたが、
現在のつんく♂はハロプロ系の若き才能溢れるアイドルたちの足枷になっているようで、なんとも物悲しい気分にさせられます。

せっかくハロプロ逆風の中、「がんばらなくてもええねんで」で足がかりを付けたのに、
次があの曲じゃあ・・・。
Commented by ふじたん at 2011-02-19 11:46
つんく&あきもともいいけど。葵と楓も応援してね。
by AWAchampion | 2010-11-11 01:40 | 歌謡曲考察 | Comments(2)