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由紀さおり&pink Martini 「1969」

忙しいながらも 今話題になっているという pink martini& saori yuki 「1969」を
入手して聞いてみました。

事の起こりは アメリカのジャズバンド Pink Martiniのリーダーが
2007年に 地元で由紀さおりさんの「夜明けのスキャット」のレコードを
たまたま入手して 聞いてみた・・・・ということが発端だそうで
元々 英語&非英語圏に限らず 優秀なボーカリストと共演する事が
多かったこのバンドが 今回彼女とコラボアルバムを作ったということらしいのです。

で、見たら1969年につくられた作品集という触れ込みですが
中身は「夜明けのスキャット」の他にも ヒデとロザンナ「真夜中のボサノバ」
いしだあゆみ「ブルーライトヨコハマ」 金井克子「私もあなたと泣いていい?」など
かなり 歌謡曲色の強いアルバムでした。

1969年と言えば もちろん世界的ヒット
「マシュ・ケ・ナダ」「Puff the magik dragon」なども収録されているのですが
全て日本語バージョン!これもなかなか腹が座っています。


日本では「今 ヨーロッパを席巻!」みたいに語られていますが
ほんとかしら?と思い amazon UKのページを見てみたら
賛否両論ではありました。

もちろん褒めている人はすごく褒めています。
特に「夜明けのスキャット」の評判はとてもいいようです。

ただ、オール日本語アルバムに 戸惑いを覚えている人も
当然いるわけで、そういう人からの評価はあまり高くないようでした。


で、中身ですが
改めて思ったのは 「夜明けのスキャット」という曲の普遍性ですね。

この曲は元々 いずみたく氏が ラジオの深夜放送のテーマ曲として書き
それが評判を呼んだので 歌詞を山上路夫氏が書いたものです。

いずみたく氏は そうとう早くから 「和製ミュージカル」を志向していたように
日本の職業作曲家の中でも 特に和製スタンダードナンバーを作りたいという
想いが強い人でした。

「夜明けのスキャット」は 日本語を理解できない人の心にも
夜明けの情景を伝えることができる 素晴らしい曲だと思います。

そしてそれを 未だに非常にチャーミングに歌ってのける
御年63歳の 由紀さおりさんも素晴らしいパフォーマンスだったとおもいました。

pink martiniというバンドは 私は今回初めて知ったので
彼らがどういうバンドなのか 私自身はよくわかりません。
が、非常に彼らが原曲に忠実なアレンジを選び、再現しているのに
歌謡曲ファンとしては好感を持ちました。

そして、なんとなくジャズバンドというよりも、
イージーリスニングのバンドのような印象を
受けました。
by AWAchampion | 2011-12-13 23:43 | 歌謡曲考察 | Comments(0)