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Rocky in シネマ・ミーツ・シンフォニー

昨日 東京・渋谷 東急本店にある
オーチャードホールにて、
「Rocky in シネマ・ミーツ・シンフォニー」というイベントがありました。

これは読売日本交響楽団がロッキーのテーマを演奏し
その背景にロッキーの映画が流れるというものです。

で、私はその映像演出を担当しました。
これが なかなか楽しくて有意義ですが、大変でした・・・。

まず何か月か前にアレンジ打ち合わせがあり、
初めに使う楽曲のCD音源をもとに、映像を編集していきます。
その時点で
「リアルに曲が使われているシーンを抜き出すのではなく
曲ごとにテーマを持たせて編集する」
「ロッキーを見たことがない方にも あらすじが分かるように
編集する」
というお題がありました。

そして編集した後、何度かの修正を経て
実際に編曲家さんがアレンジしたデモ音源をくっつけるわけです。
その時点で結構CD音源とスピードや構成が違っていて
やり直しも多く出ました

で、紅白などテレビ主体の公開演奏に映像をつける場合は
そのデモ音源と全く同じテンポ、長さで演奏されるように
楽隊の指揮者さん・・・たとえば三原綱木さんとかは
【ドンカマ】と呼ばれる、ピッチマシーンを耳につけていて
タクトのスピードがずれないようにしてあることが普通です。

しかし今回はあくまでオーケストラが主体
指揮者のタクト次第で 3分の曲が4分になることはきわめて普通の事です。
特に コーダー(曲の終わりの部分)が思い入れたっぷりに伸びることは
十分考えられます。

そこで いったん編集したものを3~5分割して、それぞれ 伸びても大丈夫なように
余分なのりしろをくっつけたうえで、「ここぞ!」という瞬間にそれぞれ出していく・・・という
方式をとりました。

ですから曲の間中、実はオーチャードホールの監督室から、
普通にテレビのサブでやるみたいに
キューを出していました。

曲のつなぎ目で失敗すると 黒味が出て観客が一気に冷めてしまいます
でも、演奏は予想を超えて伸びていきます。
2回公演とも ヒヤヒヤもので、なんだか2時間の生放送を2回やったみたいで
2キロぐらい痩せたような気がしました。

本当は指揮者がもつコンダクター譜を見ながら追えばいいのでしょうが、
残念ながら私はそこまでクラシックに強くありません。
そこでテレビの歌番組で使用される カウント をとり
2時間ずっと 

1・2・3・4 2・2・3・4 ・・・あと4つで次の映像・・・キュー!

とやっていましたよ。

いやぁ大変でした。

でも終わってロビーに降りると 皆様 なかなかの好感触
特に昼の部のお客様は家族連れが多く、「子供たちに初めてのオーケストラ」
体験をさせていた方々がずいぶんいました。

その子供たちが「ねえ、アポロ死んじゃったの?」みたいな事を言っていたのを
見ると、このイベントをやって良かったなぁ・・と思いました。

テレビマンだとなかなか反応が返ってこないことも多く
生の雰囲気をロビーで味わうという体験は、予想を超えて心地よいものでした。

もちろん 根っからのロッキーファンや、読響ファンには
物足りない所もあったかもしれませんが
読売新聞が主催した、「家族向けコンサート」としては大成功だったんじゃないでしょうか?

歌のジャミン・ゼブの皆さんも 前から知っている方々で、もともとジャズっぽい歌を
歌っていらした現場で一緒でしたが、JBの「Livin in America」なんかも
歌いこなしていて 良い感じでしたよ。


で、このイベントの前日には、私がかかわった「歌舞伎座開場SP」の
放送があったわけです。
当然いろいろ日程がかぶっていたので、ご迷惑をおかけした 総合演出の
共同テレビ 松木創さんをご招待して見ていただきました。

正直ご自身の番組のために 4日ほど寝ずに働いた翌日のイベントだったので
お疲れのご様子ではありましたが、「いやぁ、元気になったよ!最後こぶしを握って
ロッキーを応援した!」と言って下さって
あらためて 「Rocky」というコンテンツが持つ 「人を元気にさせる力」に
感銘を受けました。
Commented by 阪神3011系 at 2013-04-10 07:15
放送日変更で再放送?
凄く楽しみにしてたんですが…。
阪神ジェットカー、EF81、485系など放送していただけたらいいなと思います。期待します!!
by AWAchampion | 2013-04-07 11:24 | 私について | Comments(1)