2015年 11月 16日
天龍源一郎の大往生
こればっかりは許してください。
11月15日 両国国技館で天龍源一郎の引退興行が行われました。
この様子はBSスカパー!、ニコニコ動画と新日本プロレスの配信サービス
NJPWワールドで同時生中継&配信されました
私はNJPWワールドで見ていました
天龍源一郎は私の世代だと、それこそまだ全日本プロレス第4の男で
ロッキー羽田とタッグを組んでいたころから知っていて
「期待されてるけどパッとしない若手」が第一印象でした
そこから長州力との出会い
鶴田との鶴竜コンビで素晴らしいレスラーへと変身
さらに阿修羅・原との伝説的なタッグで数々の名勝負を見て来ました。
その後の革命の日々は今更私が語る事もない
まさに ミスター・プロレス
リビングレジェンド、漢の中の漢です。
彼は前頭筆頭まで上がった相撲時代から数えると52年間も
プロの格闘技の世界に身を置いていた事になります。
そんな天龍が最後の試合の相手に選んだのは、なんと
業界再大手 新日本プロレスが総力をあげてプッシュする
若きIWGP世界ヘビー級王者 オカダカズチカ
現役バリバリの平成のレスラーです。
これにはちょっとした因縁がありました。
2012年 プロレス大賞のMVPを2年連続で受賞したオカダは
「過去に連続でMVPを受賞したのは 猪木・鶴田・天龍の3人だ」
と聞かされて
「その人たちは、僕と一緒の時代じゃなくて良かったですね。」と言い放ったのです。
これに怒ったのが男・天龍
「あんちゃん、俺と勝負しろ」
「昭和のプロレスを味わえ!」という事になったのです。
65歳9か月になった今(ちなみに誕生日は私と同じ2月2日です)
彼の身体は満身創痍でボロボロです。特に腰へのダメージが深刻で
正直自分で立って歩くのも大変な状態です。
しかし彼は、そのすべてをさらけ出し、あの時のような黒のショートタイツで
リングに上がりました
目の前にいるのは現役バリバリのチャンピオン
そしてゴングが鳴りました
鶴田をなぎ倒したチョップも、ハンセンを失神させた延髄切りも
ブロディをノックアウトしたパンチも
あの馬場と猪木をフォールしたパワーボムも、
橋本真也を沈めたDDTも、あのころの切れ味では
無いかもしれません
でも、懸命に天龍はオカダの身体に叩き込みます
オカダはそれを現役チャンピオンらしく 逃げずに全部受け止めました
さらに、28歳の若い肉体を躍動させ
数限りないドロップキックを 矢のように天龍の身体に浴びせます
天龍はそのたび 吹っ飛び、そして立ち上がるのです・・・。
やがてその時が来ました。
オカダの決め技は レインメイカー
彼の技を食らう天龍は
その瞬間 名優のラストダンスのように見えました。
そして 3カウント
レフリーは全日本プロレス→SWS→WARと天龍と
行動を共にして、今や新日本プロレスのメインレフリーとなった
レッドシューズ海野。
大恩ある天龍の最後を叩いた彼はその瞬間 天を仰ぎ涙をこらえました
敗者となって横たわる天龍の下に
多くのセコンドが駆け寄りました
と・・・
オカダが彼らを制して・・・
無言で最敬礼をして
リングを降りました
・・・・・・・
この時点で私 号泣
更に場内にサンライズが流れて
あの 不沈艦 スタン・ハンセンが!
さらにスピニング・トー・ホールドが流れて
あの テキサスブロンコ テリー・ファンクが!
うわぁぁぁぁ
そして名優・天龍源一郎は彼らの待つ
引退後の世界へと旅立ったのです
(テリーは 日本でたまに試合してますが・・)
そりゃ泣くよ!
ちょっと ミュージカル『レ・ミゼラブル』とか思いだしちゃった。
この辺は見ながら フォンティーヌが歌うジャン・バルジャンの最後を
思い浮かべながら号泣ですよ
それに・・・
テリーとハンセンが一緒にいるだけで
82年の世界最強タッグ 決勝戦の ハンセン世紀の乱入劇を思い出すでしょ!
ぐわぁぁぁぁ!
プロレスファンで良かった
by AWAchampion
| 2015-11-16 23:16
| プロレス界展望
|
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