最近見た映画&演劇 3つ

最近見た映画と演劇を3つまとめて書きます

■「たいこどんどん」
 井上ひさしさんの残したこまつ座の公演。
今回は 幕末の太鼓持ちと、日本橋室町の大店の若旦那の流離譚をラサール石井さんが
軽演劇風、和風ミュージカル仕立てで演出。しかも主演は落語界の若き大名人 柳家喬太郎!
こりゃ見るでしょ?

 で、見てきました。元々のストーリーはかなり暗い話で、太鼓持ちが東北の陰惨な寒村で
足を切り刻まれるみたいな話なんですが、
演出のラサールさんは元々早稲田大学ミュージカル研究会→テアトルエコー→コント赤信号
という流れの人なので、それを軽快なミュージカル仕立てにして、東北の陰惨な感じを
ポップに描き出しています。

 さらに新作落語でもお馴染み、あの喬太郎師匠が演じるんですから、「居残り佐平治」みたいな、
映画で言えば『幕末太陽傳』みたいな感じになっていました。それを井上ひさしさんが望んだか?
と思うとちょっと微妙ですが、正直戯曲の雰囲気とちょっと演出だけに ミスマッチ感が
良い風に出ていました。

 
■「君の名前で僕を呼んで」
 今、都内のミニシアターで大ブームを呼んでいる映画です。
「モーリス」などでお馴染み、イギリスの映画監督ジェームス・アイボリーが脚本、
イタリアのルカ・グァダニーノが監督で、17歳と24歳の男性同士の愛情を描いた
作品です。
 新宿の映画館に行ってみると 8割5分若い女性で、あとは映画ファンという感じでした。
幾つか美しいシーンはありましたが、このストーリーに乗るほど私が若くないので
まあ、「ああ、なるほど」という感じではありました。
 幾つか素晴らしいシーンもありました。特に17歳のエリオが24歳のオリバーに
自分の恋心を告白するシーンはとても抑制が効いていて素晴らしかったと思います。
映画で言うと、バカンス先で自分の性的な嗜好を隠そうとしつつも見てしまうという表現では
エリック・ロメールの「クレールの膝」、一緒に住んでいる微妙な関係の人間に惹かれてしまう
と言う点ではイタリアのソフトポルノ「青い体験」を思い出しました。
私は『モーリス』とか、同じゲイ映画でも『ブローバック・マウンテン』の方が好きかな?



■「MIFUNE the last samurai」
 三船敏郎さんの一生を描いたドキュメンタリー映画で、日系3世のスティーブン・オカザキ監督が
丁寧に関係者のインタビューを重ねた作品です。
 内容自体は黒澤監督との出会いやら、チャンバラ映画についてが主で、日本のシネフィル的には
知っている内容も多く、また日本のテレビドキュメンタリーで良く用いられる『謎かけ』的な
展開は全くない、編年体の伝記ドキュメンタリーなので、いささか平板ではありましたが、
とにかく今はもうお話が伺えない人々のコメントが多く、またスピルバーグやスコセッシも
インタビューを受けているので、その意味では見るべき価値のある作品でした。
それに何より、語られている内容の半分以上は黒澤さんとの 世界的名画の話ですし
「七人の侍」「羅生門」「用心棒」「赤ひげ」「蜘蛛巣城」などの映画とそのメイキングが
ドンドコ出てきます。そりゃイイに決まってますよね!



 


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by AWAchampion | 2018-05-23 14:23 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)