2018年 10月 16日
最近見たミュージカルまとめ
■1 王様と私
渡辺謙が王様役をやって トニー賞の主演男優賞にノミネートされた作品が
ロンドンで公開され本当に連日超満員でした。
相手役は、この作品でトニー賞を獲ったケリー・オハラ。基本的には彼女が引っ張るお芝居ですが
王役の渡辺謙がとにかくオーラバリバリ。コミカルで威厳があって、こりゃスゲぇ!っていう
感じで、目の肥えたイギリスのファンも絶賛していました。
確かに、まあタイの王様を「野蛮人」として描く作品なので、謙さんはちょっとコミカルすぎるかな?
という一面もありましたが、それが人間的なチャーミングさにつながり グイグイひっぱられるのです。
いやはや、さすが世界のケン・ワタナベ
それからこの作品には大沢たかおさんも、総理大臣役として出ていました。
これが良い!大沢さんは海外の舞台は初めてらしいですが、メッチャクチャ良かったですよ。
それに大沢さんさんは 週1回王役を演じていて、私はそれも見ました。
大沢さんの王役は、ケン・ワタナベよりも実直というか、周りを圧倒するオーラと
コミカルな要素が少ない分
とても人間的な王で、この役を単に野蛮人の王ではなく、一人の苦悩する男として
また別のアングルでこの戯曲の魅力を引き立てていました。
劇場の外で観客に感想を聞いたのですが「今日の王様は、ケンワタナベよりも
正統的な芝居をする人だね。」という感想が聞けたのも さすが演劇の本場。
■レ・ミゼラブル
この前 書きましたがロンドンで久々に見ました。以前はパレスシアターという大箱でやっていた
のですが、今はクイーンズシアターという1000人弱の中劇場でやっています。
間口は東京宝塚劇場とか帝劇の半分ぐらい?だからあのセットがギリギリはいるって感じです
で、コゼットが大人になったら黒人になって出てきたので、正直ビックリしました。
まあ私の心の奥底の話をしてしまえば、やっぱり子役と大人役で違和感があるのは良くないと
思うんです。しかも子役は大人役に似せてキャスティングする必要があります。
黒人のコゼットがとても良かっただけに、じゃあ子役コゼットも黒人にすべきだろ?というのは
私の考えです。
ちなみにロンドン版の演出家クレジットは、初演のままのトレバー・ナン&ジョン・ケアードに
なっていました。確かに演出もいつもと同じでした。
でも日本版はもう別の方に演出クレジットが変わっていて、実際新演出だと聞きます。
見なくちゃ!私はもう「レ・ミゼ」は30回ぐらい見てますが、見る度に発見がありますね。
■マシュー・ボーンの「シンデレラ」
イギリスで革新的なバレエを作り続ける演出&振り付け家マシュー・ボーン
彼は私がイギリスにいた1995年に「SWAN LAKE」でセンセーショナルなデビューをしました。
その時に見逃してしまって・・・。
その後2000年代に入りイギリスで彼が演出したミュージカル「メリーポピンズ」は見ましたが
バレエは見たことがなかったので、日本で見られるとあって チケットを早くに買って見に行きました。
舞台は第2次大戦中。シンデレラは継母と義姉妹たちにいじめられています。そんな家の前にハンサムな
パイロット ハリーがケガをして倒れます。シンデレラが気がついて介抱をしていると姉妹に気づかれ
ハリーは追い出されてしまいます。シンデレラの手にはハリーの帽子が・・・
姉妹と継母はダンスホールへ行ってしまいます。その後残されたシンデレラはハリーにもう一度会いたくなり、ロンドンの町へ・・・そこへドイツ軍の爆撃が起きて!
というお話です。なかなか凝っていて、これが台詞のないバレエで紡がれるので中々刺激的な舞台でした。
それからセット・照明・衣装などが素晴らしくて色々勉強になりました。
by AWAchampion
| 2018-10-16 01:34
| 映画・演劇など
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