2019年 05月 24日
最近見た映画「アメリカンアニマルズ」&「居眠り磐根」
さてさて、ようやく5月の20日にホールでの外タレ&オーケストラの収録が終わり
ほっとしております。
そこで映画をボチボチ見ております
1)「アメリカンアニマルズ」
これはかなり話題になっていた映画なので、時間ができて真っ先に見に行きました
実話をもとにした・・・というよりも実話の映画(と冒頭で宣言されます)なんですが
2003年にアメリカ・ケンタッキー州で起きた 大学生による絵画強奪事件を
本人たちのインタビューと ドラマをカットバックして見せていくという映画です。
監督はイギリス人のバート・レイトン。
イギリスではドキュメンタリーなどを作ってるテレビ監督さんらしく
そういう凝った構成になっていました。
内容は 4人の「イケてない」満たされない大学生活を送っている学生たちが
生きている実感を求めて、でっかいことをやろうと言い出して
大学の図書館にある10億円の書籍を盗み出そうと計画します。
映画「レザボアドッグス」やら「オーシャンズ11」やらを見て
悦に浸る彼ら、しかし実際は杜撰すぎる計画と、罪なき図書館司書を傷つける
ことになって、動揺します。
そして、悲劇が訪れました・・・。
というお話なのですが、まあ再現ドラマとインタビューのカットバックというのは
結構日本のテレビ手法っぽい感じで、意外に日本人の目からは目新しさは感じませんでしたが
だからこそ、そのクオリティもよく見えるわけで、この手法の再現ドラマとしては
とても演出も頑張っていたと思います。
手立てとしては この再現ドラマをドキュメンタリーっぽく撮るやり方もあるんですが
レイトン監督は、ちゃんとエッジのきいた映像演出を加えます。
まあネタ的にも、同世代のイギリスの監督ダニー・ボイルの「トレインスポッティング」や
「シャローグレイブ」が頭にあったことは確かだと思いますが、そういう意図は伝わりました。
ただ、実際の彼らの計画があまりに杜撰で、おバカちゃんなので、
凝った再現ドラマも、インタビューの中のかっこいい言葉も「笑ってはいけない〇〇」みたいに
見えてしまうという弊害がありました。
これは仕方ないんですけどね…。この手法をとる限りは。
でももう少し頭のいい人たちを題材にとっても良かったのでは?
もしくは、さすがに誰もが突っ込む計画上の弱点は フィクションでなんとかごまかしたほうが
よかったのでは?という気もしました。
2)「居眠り磐根」
今、書店に行くと時代小説の棚が文庫のところにものすごく大きなスペースを取っています。
これはすべて、もともとカメラマンだった佐伯泰英が「書きおろし時代小説文庫」を始めて
当たったというところに端を発しています。
その佐伯泰英の代表作にして シリーズ累計2000万部という金字塔を打ち立てたのが
「居眠り磐根」。私も5冊ぐらいは手にしている作品です。
テレビドラマとしてはNHKでありましたが、この度 映画化
監督は松竹の撮影所上がりの最後の世代 本木克英さん。
この話は40巻ぐらい続き、一話完結の形をとりながら徐々に登場人物たちの関係性が変わっていくという
平岩弓枝方式を取っています。
その中の本の1~2巻分だけを映画化したものですが、
もともとのストーリーがとても波乱万丈なので、映画としては楽しめました。
が、まあ正直な感想を言えば、本木監督はとても手堅いお仕事をされる方で
しかも松竹のご出身ということもあり、時代劇の変態的な美学をお持ちの方ではありません。
なので、演出も画面構成も、何もかも極めて「わかりやすく」テレビ的に撮っていらっしゃる
感じがしました。
良いんですよ?
分かりやすくていいんですけど、それはやっぱりお茶の間で見るテレビでの話。
せっかく映画館まで来ているのですから、もう少し作家性を前に出してらしても
良いのになぁ・・・という感じがしました。
特に照明や画角ですが、本来行燈の明かりを表現するためには 暗くていいんです。
でも暴れん坊将軍の末期みたいな、パッキパキの明かりで、テレビ的な中央に持ってくる
画角だと、美しくないんですよねl…。
監督さんのこだわりがもう少しみえてもよかったのでは?と思いました。
主演は松坂桃李さんですが、彼はハンサムでよかった‥という印象です。
むしろ 助演女優の木村文乃さんが 時代劇初めてということだったそうですが
すでに当代一の若手時代劇女優の貫録を見せていました。
さらに柄本明、佑親子が素晴らしい。
加えて元前進座の中村梅雀さんがベストアクト
この辺が映画を支えていたと思います。
それとは別に個人的な印象ですが、ヒロインの芳根京子さんが、どう見ても
若い時の中島ひろ子さんにそっくりで、『櫻の園』でパーマかけてきちゃう
演劇部長がカツラつけてる風に見えて、面白かったです。
というのは中島ひろ子さんは、数少ない私の、女優さんの友人なので
そんな印象になりました・・・。
by AWAchampion
| 2019-05-24 13:29
| 映画・演劇など
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