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東京五輪の開会式騒動を見て思う・・・。

今回の東京五輪の開会式を巡る騒動は 
このエンタメ業界の末席にいるわたくしのような
いわば「野良クリエーター」にもいろいろ響くトピックスでした。

詳しくは週刊文春を読んでいただきたいですが
今回は元々 リオ五輪で東京五輪プレゼンを行った際の
「安倍マリオ」担当 電通のエースクリエーター佐々木さんと、
パフォーマンス演出担当 perfumeのデジタル演出でおなじみ
振付師で演出家のMIKIKOさん
の対立に端を発しました。

IOCにはMIKIKOさんがプレゼンをして
かなり好評だったらしいですが、いろいろな政治力が加わり
電通の佐々木さんがそのうち ガシガシかかわるようになり
最終的にMIKIKOさんを追い出したのですが、IOCからは
佐々木さん案がいまだにずっと却下され続けていた・・・。という
のがものの根本にあったようです。

電通佐々木さんは、確かにとても高名なクリエーターで
代表作は、一連のソフトバンクのCMや、トヨタで「磯野家の25年後」CM
サントリーBOSSのトミーリージョーンズのCMなどだそうです。

でもね・・・これ、私気が付いたんです。
全部パロディ手法なんですよ。
広告においてパロディ手法は悪い手法ではありません。
でも今回問題になった 渡辺直美さんの話も
日本で「渡辺直美という女芸人は 豊満な体をとても肯定的に
生かしている」という元ネタがあまねく知られていないと効かない
ジョークなんですよねぇ・・・。

まあ、ここで書きたいことは、別に佐々木さんがどうこう
という事ではありません。
私のようなフリーランスのクリエーターの場合
毎回「はじめまして」で始めるので、とにかく一期一会で
毎度毎度一からモノ作りを始めなければいけません。

でも電通クリエイティブなどの「企業クリエーター」の方は
出世をします。すると肩書はクリエイティブ面での判断に
影響することは当然出てくると思います。
「シニアプロデューサーがOK出したから これでいいんだ!」みたいな?

もちろんその肩書はその人がやってきた功績やら実績
経験と結びついているので、日ごろはそれでも問題ないんです。

でも、いざ他業種の人と仕事をします・・・となると
素手で戦わなくてはならず、
その肩書のせいで自分のクリエーターとしての実力が見えにくくなって
なかなかいい結果に結びつきません。
今回はまさにそういう事なんだと思います。

私はそういう肩書など何もないクリエーターではありますが
とはいえ、年齢を重ねて自分の「演出作品」が積み重なってくると
似たような「変な説得力」が付いてくる可能性があります。
毎回ちゃんと自分のクリエーターとしての実力を振り返って
謙虚に一からモノ作りをしないと
いつか「王様は裸だ!」と指摘される日が来るかもしれません。





by AWAchampion | 2021-03-20 01:54 | Diary | Comments(0)