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『モア―・ダンディズム』見てきました

昨日 東京宝塚劇場に 星組公演「モア―・ダンディズム」を見てきました。

まず最初に 長年父と一緒に作品を作ってくださっているスタッフの皆様。
星組の皆様、そして何よりコロナ禍にもかかわらず劇場に足をお運びいただいた
ファンの皆様に、家族より深くお礼申し上げます。

本当に父は「人との出会い」に恵まれた演出家だなぁと思います。
有名な話ですが 1968年の父のデビュー作「青春のプレリュード」から
一貫してチーフ作曲家が𠮷崎先生で、
美術の大橋先生、衣装の任田先生らも、70年代初頭からのお付き合いです。
比較的最近かな?と思っていた振り付けの羽山先生も、調べたら
なんと76年の「ビューティフル・ピープル」からのお付き合いです。

世界的にも50年近くも同じスタッフでモノづくりが出来る演出家というのは
レアケース中のレアケースだと思います。
これは、デビュー時の若い時に、同じように若くて才能があり
何より人間的にも気が合うスタッフと出会って、信頼関係を作り
その人たちが皆さん大病もせず、父と同じように現役であり続けるという
いくつもの幸運が重なったおかげだと思います。
その出会いを父のキャリアに与えてくれたことに感謝したいと思います。

今回のショーは もともとは真矢みきさんが出られた「ダンディズム」が
ベースになっています。
その後湖月わたるさん、愛華みれさんなども演じられました(「ネオ・ダンディズム」)
そして今回の「モア―・ダンディズム」となるわけですが
幕が上がった途端、やはり真矢みきさんや湖月さんの姿が目に浮かびます。
「ラ・ノスタルジー」で歌われた「薄紫のとばりの向こう」を聞くと剣幸さんが、
「ラ・パッション」を聞くと杜けやきさんが浮かびます。
私は 岡田敬二の家族ですから 45年ほど父の作品を中心に
宝塚を見ています。
そんな中で、「あの曲を聞いたときにはこんなことをしていた」という事は
当然思い出しますし、そのころの若かった父や母の事も思い出します。

何て言うんでしょうか?もう普通には見れないですよね?
自分の…というか家族のこの50年ほどの人生がとにかく頭の中を駆け巡って、
深く感傷的な思いに浸り、客席で一人涙しながら楽しみました。

オールドファンの方々は 多分同じように見てくださって
いるのではないでしょうか?それが老舗の劇団の良いところでもあります。

見ていて、「多分1920年代 黄金期のジークフェルド・フォーリーズって
こんな感じだったんだろうなぁ」と思うような、まさにレビューの王道みたいな
作品でした。
父もパンフレットで書いてありましたが 中詰めの「キャリオカ」は
父が大好きなシーンで何度かリバイバルされながら、その都度アップデートされています。

多分8分近くあるあの場面を、あれだけ流れるように作り上げるのは
演出家の腕ももちろんですが、最高の舞台美術、舞台オペレート
照明、衣装、振り付け、そしてあの長時間複雑なフォーメーションを踊り切る
星組の皆さんの集中力と体力があればこその、総合芸術です。

あそこに宝塚歌劇団の醍醐味があるんじゃないか?と思います。
今、ラスベガスとかでもあの手のショーは「Bally's」とかでやってますけど
ここまでではありません。もはや宝塚歌劇団が世界最高峰と言っても
過言ではありません。
今後 若い演出家の方にも、ああいう王道レビューを継承していっていただきたいです。

父は常に「代表作はネクストワン」という人です
今回も「私の集大成だ」と申しております。
出来ればそのネクストワンが、父だけじゃなく戦友であるスタッフの皆様の健康も
一緒に合わせて続いていくことを心から願っています。


by AWAchampion | 2021-12-01 13:54 | 映画・演劇など | Comments(0)