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歴史って難しいんだなぁ

私はそろそろ古参と言ってもイイプロレスファンになります。
で、昔のレスラーたちの回顧録などをよむの好きなのですが
立場の違いで 同じ人の評価もずいぶん変わってきます。
それを見て「歴史って難しいものだなぁ」と実感しています。

例えばですけど
猪木さんは若手の日本プロレス時代に、イギリスのキャッチレスリングの猛者
【プロレスの神様】カール・ゴッチと出会ってストロングスタイルに開花したと
言われていますが、実は その前に大坪飛車角という中堅レスラーに
若手時代にしごかれまくっていたのです。

この大坪飛車角氏、実は高専柔道→七帝大柔道という講道館柔道とはまた別の
寝技に異常に特化した柔道の猛者だったのです。
彼が、若き日の猪木に多くの寝技、関節技を教えたので
のちに猪木が創設した新日本プロレスでは「極めっこ」と呼ばれる
関節技主体の練習となり
その後の日本でのMMAの萌芽につながったのです。

また、猪木の70年代の動画を見た 現在の総合格闘技の選手たちが
「この時代に日本人が知ってるはずのない ブラジル柔術の技を使っている!」と
しばしば驚くことがありますが、実はこの高専柔道の猛者だったのが
木村政男で、のちにブラジルでエリオ・グレイシーを破り、ブラジルに
柔術の種をまいた人物だったのです。

つまり猪木とグレイシー柔術は高専柔道でつながっていた・・・
というのが、今の猪木史観、総合格闘技史観です。

しかし・・・これを馬場さんの懐刀であり、のちにアメリカに定着して
世界最大のプロレス団体WWEの極東担当チーフスカウトにまで上り詰めた
猪木の数年後輩 佐藤昭雄氏の目から見ると、
「大坪さんは プロレスを全然知らないから、プロレスの動きを教えないで
変なことばかり教えていた」となるのです。

確かに、馬場さんが渡米してアメリカで大ブームを巻き起こしていた
1964年頃、大スターだったのはバディ・ロジャースだったりしたので
受け身とかロープワークが 今のように現代的、立体的なプロレスに
向かっていたのですが、そのプロレスの動きを大坪氏は知らなかったのでしょう。

そうなると佐藤昭雄氏らの目からは「大坪さんの薫陶を受けた人は
なんか試合がどんくさい」と見えていたのでしょう。

たった60年前のことですら、こんなに証言する人によって
見え方が違うのですから、歴史を残すって難しい事なんですね…。




by AWAchampion | 2023-04-14 22:03 | プロレス界展望 | Comments(0)