2024年 12月 25日
年末ですね!12月上旬の「テレビディレクターの過激な1週間」
今日は 12月2日~12月10日の8日間!
それではレッツゴー!
12月2日(月)
昨日遅くから、リハーサルの音源が上がって来た。
水曜日までには、全部の曲をこの音源に従って再編集する必要がある。
と、同時に1曲、この時点でまだ公開していない映画について、動画を
作る必要がある…。
素材はちょっとずつ来るが…。どうしたものか…。
とりあえず 出来てる曲の再編集をする。この時点で自宅で
指揮者さんが使うスコアーをプリントアウトして、
rit(音を伸ばす)という指示やフェルマータ(グッと感情込めてためる)みたいな
指示のところが、どのぐらい伸びそうなのか?考えながら編集する。
まだ4分の1ぐらいしか編集終わらない…。
12月3日(火)
今日中に何とか4分の3再編集しないと…。この日から映像演出担当の
Sさんがカット割りを始めるらしく、朝から「ここってどうなってますか?」
みたいな電話がガンガン来る。
ヤバい!カット割りに追いつかれる!必死に編集!!
しっかし・・・やっぱりオーケストラが演奏すると、アレンジャーの
想定よりもグワッと伸びる。
更に、あんまり伸びすぎると、権利の関係でそんなに映画映像を使えませんよ…
という事態にもなる。
そのあたりのさじ加減を考えながら前に進む。
深夜までやって、とりあえず全体の6分の5ぐらいは終わる。
そんな1日~2日でこんなにカット割りできないでしょ?
明日もちょっとやってもイイでしょ?
12月4日(水)
朝10時半から、Kテレビの企画会議がある。若手作家のKさんの企画に
「何か意見ありますか?」を絶対聞かれるので、朝7時ごろから必死に
ひねり出して、10時に送って会議に臨む。
しかし・・・まあ、そんな特急仕上げの案はあんまりうまくいかないですな…。
昼13時半からは、別の制作会社C社との企画会議。
とある青年企業家のドキュメンタリーをやりたいねという話で
その青年実業家さんにリモート取材。
なんとか番組にしたいが…。
終わった後、最後の数曲を編集。送付!
12月5日(木)
さすがにこの日ぐらいは休んでいいでしょ?
寝る
12月6日(金)
昼の11時から、NHKで技術打合せ。
映像班は私と美術さん。色々お願いする。
特にサブで指揮者の顔とか声が聞こえるのが音と映像を合わせるのに重要なので
それをお願いする
D社と交渉している、AX-ONの敏腕PのKさんから、
まだ公開していない映画について使えそうな写真が
今からたくさん来ますよ!と言われる。
ありがとう!Kさん!ギリギリまで粘ってくれたので
何とかなりそう!
自宅に戻って、すぐその写真を受け取り、編集して
NHKの制作統括I氏に送る。
「岡田さん!ありがとう!何とかかたちになったね!」と喜びの電話を
いただいてホッとする。
12月7日(土)
私の仕事は収録前まで。収録後の全体編集は若きディレクターのK君に
一任するので、HDDの中を整理する。
とにかく今回はぐちゃぐちゃっと編集したけど、誰がどう見ても分かるように
映像を並べておいてあげるのが一番大事。
12月8日(日)
朝、10時からNHK横の編集所で、スクリーンに映す動画の
色合いを調整する。
調整してくれるのは、普段は「クローズアップ現代」の編集を
しているEさん。色々報道の方の年末の動きをきく。
今年は激動の1年だったから、クロ現も大変そう…。
16時までで、Eさんの作業は終わり、そこからガッツリ
スコアーとにらめっこして、実際に映像とオーケストラを合わせる際に
どれだけ伸びようとも絶対合っていたいシーンと音符を確認し
映像を何分割かにする作戦を立てて、スコアーに書き込む。
20時に総合演出のKさん登場。
二人でスコアーと動画を見ながら「ここの音を合わせるために
映像を2分割します」とか「あの歌手は思いっきり伸ばして歌いたいと
言って来ているから、後半でいくら伸びてもいいように、楽譜のここで
映像を分割できないか?」など最終映像演出打ち合わせ。
24時に終わる。Kさんが帰った後、実際に分割作業→書き出し作業
→HDDにコピー作業。
この日はどうせ自宅に帰れないので、NHKの隣のボロいホテルを予約しているが
結局27時に入る。
風呂に入りながら作業続行。28時に作業が何となく終わる。
12月9日(月)
朝8時半にNHKの101スタジオに顔を出すので7時半に起きる。
一応3時間は寝られた。作戦大成功。
8時半に顔を出すと、既に照明班などが動いていて、昨日24時まで一緒だった
総合演出Kさんもいる。映像演出Sさん、敏腕FDKさん、大御所舞台監督Sさんとも
ご挨拶。
あれ?いつもお世話になっていて、「東京レトロビルディング」を制作した
製作会社のパワフル社長Sさんが、FDさんの一人として参加している。
「社長!何してるんですか?」「いやぁ子供をパパに預けて頑張ります!」と
ご挨拶。
実はSさんは、今や紅白のFDチームの中心的人物になっている敏腕Kさんの先輩。
人手が足りないので、来てもらったという事らしい。
コピーしたHDDを映像送出班にわたして、NHK5Fの食堂で朝食。
まあこれで7割は仕事終わった…。
・・・とこの時までは思っていた。
11時半から映像チェック。
その後本番。しかし途中でも色々ある。
修正しながらの送出。
楽譜を見ながらキューを出す。中々大変。
しかし第3回から助手についてくれている、1本化編集担当の
若手ディレクターK君がメチャクチャ成長していて
色々こちらの手が回らないところをフォローしてくれる。
いやぁ~成長早いなぁ。あと5年したら彼から仕事もらうことに
なるかもなぁ・・・。と眩しく見る。
この日最後の曲が、D社から最後まで映像が来なかった曲。
結果として複雑な構図になり4分の曲を10分割してある。
楽譜見ながらキュー出し。
映像送出スタッフのM氏が、大風邪をひいているのに頑張ってくれて
バッチリ!
スタジオで見ていた制作統括のIさんが
「岡田さん!やったね!」とサブに上がってきて
肩を叩いてくれる。さらにD社と交渉していたKさんも
「交渉した甲斐がありました!素晴らしいです!」と
わざわざサブにご挨拶してくれる。えへへへへ。
夜11時に終了。しかし色々初日に問題が出たので
自宅に帰ってから大修正まつり。28時まで…。
12月10日(火)
本番2日目。10時半にNHK入り。
ガッツリ直したので大丈夫なはず!
12時に映像チェック。大丈夫そう!!
この日は初っ端から、歌い上げる系の曲が続く。
しかし、こちらはそれを織り込み済み!
バッチリですわ!ムフフフ。
20時頃オールアップ。
HDDをKくんに渡して、私のこの番組の仕事は終わり。
最後にサブから出ていくときに 総合演出のKさんに
「いやぁ~~今回もありがとうございます!」とがっちり握手!
業界人っぽく言うと、「後は編集よろしくちゃん」ですな…。
ワハハハ。ホッとしました。
by AWAchampion
| 2024-12-25 16:23
| テレビディレクターの過激な1週間
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