2025年 06月 15日
今話題の映画「国宝」見ました
映画「国宝」を見る。
既に私が信頼するシネフィルH氏や、先輩S氏、
さらに歌舞伎にとてもお詳しいY元アナなどから「素晴らしかった」という激賞を見ていたので、
むしろ若干構えて行ったのだが、確かに少なくとも近年の邦画ベストだと思った。
歌舞伎という、日本人にとって近いけど遠い存在を
一人の数奇な運命をたどった役者の一代記に仮託して語った今作は、
作ったスタッフの皆さんや俳優の皆さんの
「未来に残る作品にするんだ」という気持ちが結実した、
誰も手を抜いていない作品だったと思う。
ただ、多分原作はもっともっと長大で、
前半の曽根崎心中までは100点だったと思うが、
後半はちょっと詰め込み過ぎ。
スターウォーズの3作を1作にしたみたいで、
これは…できれば少なくとも2作に分けた方が良かったのでは?という感じはした。
中座する老人もたくさんいたので、ちょっともったいない気もした。
また、この映画が勧進元である松竹ではなく
東宝で作られているところにも色んな疑問を感じた。
こういう座組であること自体が歌舞伎界が
この映画に抱く色んな気持ちを感じてしまったのも事実。
既に多くの人が指摘するように
チェン・カイコー監督の「覇王別姫」を想起させるが、
もっと「歌舞伎界そのもの」をアウトサイダーから描いた感じがした。
私は年に数回、幕見席から見たい演目だけを見る
半端な歌舞伎の鑑賞者だが、私の目からはここで演じられる歌舞伎は素晴らしかった。
でも芸道もののこの作品を本当の歌舞伎通が見たら、
どういう見え方をしたのか?はちょっと気になった…。
もしこれがアメリカのエンタメなら、
もしかしたら本当の歌舞伎の御曹司が
この役をやったりするんじゃないかな?という気持ちもよぎった。
素晴らしいからこそ見ていて色んな感想がよぎる、作品だった。
でももちろん今の日本映画に出来る最高レベルの作品だったと思う。
by AWAchampion
| 2025-06-15 23:54
| 映画・演劇など
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