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歌謡曲スタンダードナンバー その19「異邦人」

歌謡曲の埋もれさせたくない名曲を綴るコラム 「歌謡曲スタンダードナンバー」
今回は 久保田早紀の1979年の大ヒット曲 「異邦人」です。

いや~、この曲は今でも 聴けば聞くほど完璧な歌ですね。
歌詞・メロディ・アレンジ 全てがエバーグリーンな
昭和後期の名曲と言っていいと思います。



無国籍風のメロディはもちろん
素晴らしいですし、また歌詞が最高です。

 ♪ 子供たちが 空に向かい 両手を広げ
   鳥や雲や 夢までも 掴もうとしている

   その姿は 昨日までの 何も知らない 私
   あなたに この指が 届くと信じていた


この4行で シルクロードは、サマルカンド辺りの町の風景・匂い・砂埃と
その中を恋に破れた女が 傷心旅行で歩く 空虚な心が これ以上ないぐらい
伝わってきます。

また タイトルが素晴らしいです。「異邦人」ですよ。
当時 エトランゼ=異邦人という言葉がちょっと流行っていたんですけど、
この歌の中では、あえてその日本語の方だけを使っているところにも高いセンスを感じます。

今回改めてこの文章を書こうとして仰天したのですが、
この曲は 久保田早紀の作詞作曲なんですね。
しかも、見ていただいたら分かる通り、極上の美貌と歌声ですよ。

いや~改めてすごいですね。
この才能にはちょっと気圧されます。
僕は直前まで 阿久悠さん作詞なのでは?ぐらいに思っていたのですが、
いやはや、参りました。

彼女はこの一曲を残して彗星のように 芸能界を去りましたが
いや、十分でしょ?こんな圧倒的な才能をガッと刻み込んだんだから。


1979 「異邦人」 作詞 作曲 久保田早紀
by AWAchampion | 2009-04-30 08:12 | 歌謡曲スタンダードナンバー | Comments(0)