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9月から10月にかけて たくさんミュージカル見ました!

■1 王様と私
 渡辺謙が王様役をやって トニー賞の主演男優賞にノミネートされた作品が
ロンドンで公開され本当に連日超満員でした。
相手役は、この作品でトニー賞を獲ったケリー・オハラ。基本的には彼女が引っ張るお芝居ですが
王役の渡辺謙がとにかくオーラバリバリ。コミカルで威厳があって、こりゃスゲぇ!っていう
感じで、目の肥えたイギリスのファンも絶賛していました。
 確かに、まあタイの王様を「野蛮人」として描く作品なので、謙さんはちょっとコミカルすぎるかな?
という一面もありましたが、それが人間的なチャーミングさにつながり グイグイひっぱられるのです。
いやはや、さすが世界のケン・ワタナベ

 それからこの作品には大沢たかおさんも、総理大臣役として出ていました。
これが良い!大沢さんは海外の舞台は初めてらしいですが、メッチャクチャ良かったですよ。
 それに大沢さんさんは 週1回王役を演じていて、私はそれも見ました。
大沢さんの王役は、ケン・ワタナベよりも実直というか、周りを圧倒するオーラと
コミカルな要素が少ない分
とても人間的な王で、この役を単に野蛮人の王ではなく、一人の苦悩する男として
また別のアングルでこの戯曲の魅力を引き立てていました。
 劇場の外で観客に感想を聞いたのですが「今日の王様は、ケンワタナベよりも
正統的な芝居をする人だね。」という感想が聞けたのも さすが演劇の本場。




■レ・ミゼラブル
この前 書きましたがロンドンで久々に見ました。以前はパレスシアターという大箱でやっていた
のですが、今はクイーンズシアターという1000人弱の中劇場でやっています。
間口は東京宝塚劇場とか帝劇の半分ぐらい?だからあのセットがギリギリはいるって感じです

で、コゼットが大人になったら黒人になって出てきたので、正直ビックリしました。
まあ私の心の奥底の話をしてしまえば、やっぱり子役と大人役で違和感があるのは良くないと
思うんです。しかも子役は大人役に似せてキャスティングする必要があります。
黒人のコゼットがとても良かっただけに、じゃあ子役コゼットも黒人にすべきだろ?というのは
私の考えです。

ちなみにロンドン版の演出クレジットは トレバー・ナンとジョン・ケアードになっていました
日本版はもう別の人の演出クレジットに変わってるんですよね?演出も変わってると聞きました。
見なきゃ。もう30回ぐらい見てる舞台ですが、何度見ても新しい発見があります。


 
■マシュー・ボーンの「シンデレラ」
 イギリスで革新的なバレエを作り続ける演出&振り付け家マシュー・ボーン
彼は私がイギリスにいた1995年に「SWAN LAKE」でセンセーショナルなデビューをしました。
その時に見逃してしまって・・・。
 その後2000年代に入りイギリスで彼が演出したミュージカル「メリーポピンズ」は見ましたが
バレエは見たことがなかったので、日本で見られるとあって チケットを早くに買って見に行きました。

 舞台は第2次大戦中。シンデレラは継母と義姉妹たちにいじめられています。そんな家の前にハンサムな
パイロット ハリーがケガをして倒れます。シンデレラが気がついて介抱をしていると姉妹に気づかれ
ハリーは追い出されてしまいます。シンデレラの手にはハリーの帽子が・・・

姉妹と継母はダンスホールへ行ってしまいます。その後残されたシンデレラはハリーにもう一度会いたくなり、ロンドンの町へ・・・そこへドイツ軍の爆撃が起きて!

というお話です。なかなか凝っていて、これが台詞のないバレエで紡がれるので中々刺激的な舞台でした。
それからセット・照明・衣装などが素晴らしくて色々勉強になりました。



by AWAchampion | 2018-10-16 01:34 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)

9月から10月にかけて たくさんミュージカル見ました!

■1 王様と私
 渡辺謙が王様役をやって トニー賞の主演男優賞にノミネートされた作品が
ロンドンで公開され本当に連日超満員でした。
相手役は、この作品でトニー賞を獲ったケリー・オハラ。基本的には彼女が引っ張るお芝居ですが
王役の渡辺謙がとにかくオーラバリバリ。コミカルで威厳があって、こりゃスゲぇ!っていう
感じで、目の肥えたイギリスのファンも絶賛していました。
 確かに、まあタイの王様を「野蛮人」として描く作品なので、謙さんはちょっとコミカルすぎるかな?
という一面もありましたが、それが人間的なチャーミングさにつながり グイグイひっぱられるのです。
いやはや、さすが世界のケン・ワタナベ

 それからこの作品には大沢たかおさんも、総理大臣役として出ていました。
これが良い!大沢さんは海外の舞台は初めてらしいですが、メッチャクチャ良かったですよ。
 それに大沢さんさんは 週1回王役を演じていて、私はそれも見ました。
大沢さんの王役は、ケン・ワタナベよりも実直というか、周りを圧倒するオーラと
コミカルな要素が少ない分
とても人間的な王で、この役を単に野蛮人の王ではなく、一人の苦悩する男として
また別のアングルでこの戯曲の魅力を引き立てていました。
 劇場の外で観客に感想を聞いたのですが「今日の王様は、ケンワタナベよりも
正統的な芝居をする人だね。」という感想が聞けたのも さすが演劇の本場。




■レ・ミゼラブル
この前 書きましたがロンドンで久々に見ました。以前はパレスシアターという大箱でやっていた
のですが、今はクイーンズシアターという1000人弱の中劇場でやっています。
間口は東京宝塚劇場とか帝劇の半分ぐらい?だからあのセットがギリギリはいるって感じです

で、コゼットが大人になったら黒人になって出てきたので、正直ビックリしました。
まあ私の心の奥底の話をしてしまえば、やっぱり子役と大人役で違和感があるのは良くないと
思うんです。しかも子役は大人役に似せてキャスティングする必要があります。
黒人のコゼットがとても良かっただけに、じゃあ子役コゼットも黒人にすべきだろ?というのは
私の考えです。


 
■マシュー・ボーンの「シンデレラ」
 イギリスで革新的なバレエを作り続ける演出&振り付け家マシュー・ボーン
彼は私がイギリスにいた1995年に「SWAN LAKE」でセンセーショナルなデビューをしました。
その時に見逃してしまって・・・。
 その後2000年代に入りイギリスで彼が演出したミュージカル「メリーポピンズ」は見ましたが
バレエは見たことがなかったので、日本で見られるとあって チケットを早くに買って見に行きました。

 舞台は第2次大戦中。シンデレラは継母と義姉妹たちにいじめられています。そんな家の前にハンサムな
パイロット ハリーがケガをして倒れます。シンデレラが気がついて介抱をしていると姉妹に気づかれ
ハリーは追い出されてしまいます。シンデレラの手にはハリーの帽子が・・・

姉妹と継母はダンスホールへ行ってしまいます。その後残されたシンデレラはハリーにもう一度会いたくなり、ロンドンの町へ・・・そこへドイツ軍の爆撃が起きて!

というお話です。なかなか凝っていて、これが台詞のないバレエで紡がれるので中々刺激的な舞台でした。
それからセット・照明・衣装などが素晴らしくて色々勉強になりました。



by AWAchampion | 2018-10-16 01:34 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)

ロンドンロケ中なのですが、最終日の夜は ミュージカル好きの東海テレビのY制作部長と
Tプロデューサーと3人で「レ・ミゼラブル」を見ることにしました。

私はロンドンではパレス・シアターという規模の大きい劇場で見たことがあったのですが
今は、その劇場が「ハリーポッター」を上演しており
クイーン・シアターという中規模の劇場での上演となっていました。

なので間口が帝劇の半分ぐらい。
そういう規模の劇場で前から6列目のど真ん中で見たので、
ジャン・バル・ジャンの胸の焼き印「20601」が見えるという
希有な体験でした。

で、さすがロンドンキャスト、皆さん実力があり素晴らしいなぁと
思って見ていたら
コゼットが、子供の時は白人なのですが
大人になったら黒人になっていたのです!
これには さすがにビックリしました。

もちろん「黒人をレミゼに出すな」的な差別的なことを言おうとしているのでは
ありません。実際コゼット役の方は歌も上手く清楚でとても良かったんですけど
物語の構造上、子供役と大人役は似せる必要があり、
更に言うと、コゼットとエポニーヌも似ている必要があると思います。

だったら、初めからコゼットの子役も黒人から探せば良いのに・・・
という気持ちはあります。
やっぱり人種うんぬんではなく、物語を混乱させる配役には
個人的には賛成できないなぁ・・と思いました。

色々考えさせられる観劇体験でした。



by AWAchampion | 2018-10-03 07:25 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)

あのNHKの子ども番組「おかあさんといっしょ」がなんと映画になりました。

で、私は在野の 子ども番組の演出家の中では結構な本数を重ねているオーソリティーを
自認していますから、コレは見なきゃダメだ!と張り切って公開初日の午前中に見に行きました。
そうしたら張り切りすぎて、平日の昼間にお子さんを連れてこられるお母さんがあまりいないという
事に気がつきまして・・・
日曜日の昼間に もう一回、こんどはお子さん連れがたくさんいる状態でも見てみました。
多分 おひとりさまで この映画を3日間で2回みているのは、スタッフの方以外だと私だけでは?
と思います。

この作品は 実写パート「おかあさんといっしょ~のりもの旅」が約30分
アニメ『ガラピコぷ~ 初めての大冒険」が35分
それからインターミッションが6分など 全部合わせて大体70分強の映画でした。

この映画に関して 多分大人からのちゃんとした批評というのは中々無いと思われますので
志を同じくする私が、きちんと語ることで このジャンルの映画が日本でしっかり根付くことの
手助けになればと思い、ちょっと長めに語ってみたいと思います。

まず大前提として、この子ども番組を映画館で流す企画を立てて、それを採算に乗せるべく
がんばったNHKや日活など 製作委員会の方々に最大限の敬意を表したいと思います。
前例のない映画なので、どうなるか?分からないなかGOサインが出されたことは、後に続く
我々にとってとても大きな励みになりました。

また前提として 私が子ども番組のいろはを教わった「セサミストリート」は基本的に
対象年齢3歳~6歳の 識字教育番組であり、「おかあさんといっしょ」は乳児~3歳を対象としていて
私の番組とは若干カテゴリーが違うと言うことも述べておきます。

■キッズファーストの仕掛け
まず私が素晴らしいと思ったのは 明らかに「映画館デビュー」である乳児とお母さんに対して
最大限の配慮がなされている点です。
1)映画館ではあるが真っ暗にしない(予告編ぐらいの明るさでした)
2)そんなに爆音ではない
3)しっかりと画面から話しかける。
4)一緒に踊る場面があり、その後画面から話しかけがあって ちゃんと席に戻るように促す
5)アニメの中でも『一緒に声を出してね』という仕掛けがある
6)手裏剣が飛んでくるような構図がある
7)エンドロールで 子供がスクリーンと一緒に写真が撮れるようになっている

そして何よりビックリしたのが
8)30分実写パートが終わった後、6分間のインターミッションがある。
  (インターミッション中はフィラー映像のような景色だけが流れています)
この8)は私としては「さすがに長すぎるし要らないのでは?」とさえ思いましたが
Twitterを見ると、「インターミッションがあって助かった。」という声が多くあり
なるほどなぁ・・・とこれはさすがだなぁと感心しました。
6分も正直「長いのでは?」と思いましたが
子供がトイレに行くにはこのぐらい必要なんですね。

これらの子供への配慮は長年の経験則から導き出されたものでしょうし
他の「アンパンマン」や「しまじろう」の、乳児対象のアニメ映画にもない独自のものです。
これは素晴らしいと思いました。

■前半「のりもの旅」
うたのおにいさん  花田ゆういちろう
うたのおねえさん  小野あつこ
たいそうのおにいさん 小林よしひさ
たいそうのおねえさん 上原りさ

ゲストおにいさん 満島真之介

このブロックは基本的に 「おかいつ」いつものメンバー4人が、千葉の田園地帯でバス 
「おかあさんといっしょ」号にのって、歌いながら バス→電車→飛行機→江戸時代のかご→バスという
順番で乗り物を楽しむという内容です。

そこで私がまずビックリしたのが、「おかあさんといっしょ」がロケに出た際に
もの凄くリアルに事を進めるという点です。

「リアルな表現」

リアルと言っても二つ意味があります
一つ目は「リアルなサイズ感」です。
ダンスや歌が中心のコンテンツですが
基本的に4人の「FFサイズ」(頭から足まで全身入るサイズ)が基本で、動きをちゃんと見せる
サイズの中で進行していきます。
これは、昔のMGMミュージカルでも基本になった、ダンスを撮る際の古典的かつ基本的な
サイズです。
近年はやはりダンスシーンを細かくパーツごとに撮って素早く編集することで
視聴者をダンサーと同じ空気、同じ動きの軸の中に入れる事が流行っています。
映画『CHICAGO』などはその典型でしたが、
もちろんそうしないのは子ども番組としては正解だと思います。

ただ、私が驚いたのは、例えばバスに乗ったお兄さんたちが「あ、窓の外を見てご覧」
と言うと、流れる風景が『隣の窓越し』に映されます。
(もっと映像を派手にするなら、それこそ運転席からの見た目とかにすると思うのですが・・・)

千葉のいすみ鉄道沿いで撮影されたようで、クレーンとか
ドローンとか使いたくなる素敵な田園風景なのですが、あくまで頑なに『リアル』なサイズで
映像を構成しているのです。

私がセサミに入った時、確かに「子供にはモンタージュ理論は効かない」という事を
言われたことがあります。
映像体験が少ないので、大人なら絵の組合わせで想像出来る事も、子供には分からないので
極力物事の因果関係が分かるように撮れという事でした。
だから回想シーンとかが「セサミ」に極端に少ないのもそういうことです。

しかしそれ故にセサミの場合は「クッキーモンスターがクッキーを画面に向かって飛ばす」
「エルモが金魚鉢を覗くと顔がゆがんで 面白い顔になる」みたいな 一枚の絵の面白さを
追求せよという事が言われました。
この映画を見るとそうではなく、明らかに「子供が混乱しないように子供が実際に見るサイズで
丁寧に紡ぐ」という事が徹底されています。これはこれで経験則から出た映像の作りなのでしょう。
いわば 先に挙げたキッズファーストが映像の組み立てにも反映されているといえるのです。
映画の中でもそれを守ってきた事に、まずビックリしました。

二つ目は「表現のリアル」です。
特に『飛行機体験』のシークエンスにそれが顕著です。「飛行機に乗ろう!」と勇んで
走って行ったよしおにいさんとりさお姉さんが、向かった先は羽田空港!
そこでJALの飛行機を見て、そしてその飛行機を操縦体験するために
フライトシュミレーターで体験するというシーンが出てきます。

私だと多分、飛行機自体をパペットにして、飛行機が「僕にお乗りよ」とかしゃべって
歌い出したり、よしさんとりささんを、合成で紙飛行機の上に乗せて空に飛ばしたり・・・と
子供に魔法をかけることで、子供達に夢を見せて、話に引きずり込むことを考えがちですが、
「こどもに対してリアルに向き合う」という事が徹底されているのでしょう。
キャンディーコートをした表現にしない事に かなりビックリしました。

子ども番組を作る上で、子供のごっこ遊びなどを利用して空想の世界を広げるという
一派に私は属していますし、それが基本だと思っていましたが、私とは明らかに派閥が違います。
【極力リアルな世界で、等身大の人間を描く・・・】
【夢見がちな子供にこそ、リアルを見せる】
「おかあさんといっしょ」の中にある考え方の一端に触れた感じがしました。
これはこれで、なるほどなぁ・・・と勉強になりました。

★「踊りへの誘い」
「おかあさんといっしょ」は基本的に「一緒に踊れる曲」でつないでいく番組です。
なので、テレビの時と同様 当然のように「子供達が画面の前で一緒に踊っている」事を
前提として話が進んでいきます。

なんですけど・・・子供達にとっては初めての映画館。さらにお母さん達の中にも
「映画館では静かに見ましょう」的な刷り込みがあって、前半の実写シーンで
説明のないまま曲を歌い出して、それに
子供達が一緒に自発的に踊り出す・・・というのはちょっと無理がある感じがしました。

アニメも終わって、一番最後にキラーチューンである「ブンバ・ボ~ン」が流れて
そこで初めて「ああ よしおにいさんと一緒に いつもみたいに踊って良いんだ」と思って
子供達が踊り出していました。
それはそれは感動的なシーンで、劇場で子供達が夢中で踊っている姿は 
同じ子ども番組演出家としては 泣きそうになる光景でした。

だからこそ・・・
多分、「ブンバ・ボ~ン」がド頭でも良かったんじゃないかな?と思いました。

いや、もちろん普通のドラマツルギーで言えば、
「登場人物紹介」
「場所紹介」
「設定紹介」
「歌い出し」
で合ってるんですよ。私だってそう構成します。

でもこれはやってみないと分からない事で、子供達にインタラクティブに踊らせるなら
知ってる曲・シチュエーションを提示して とにかく踊らせた方が良かったですね。

★「満島真之介おにいさんの登場」
満島真之介さんは 18歳から6年間 学童保育の先生をされていたそうで
「おかあさんといっしょ」に出るのが夢だったそうです。
で、今回とても良い味を出していました。

のですが・・・ちょっと気になったことがありました。
彼が おにいさんたちを「いじめる」忍者として出てきて、それが実はお殿様で
おにいさんたちが『お殿様をみておびえている』シーンが出てくるので
子供達がちょっと 満島おにいさんに対して 怖がってる節がありました。
更に言うと ハイテンションでデカい声を出すので
その声のデカさにもビックリして 泣きそうになっている子供達もいました。

これはもったいない。

正直大人から見れば 満島おにいさんはメッチャ良いと思いました。
それがちゃんと子供に受け入れられるために、
それでいてスジとして面白く入れるにはどうすれば良いのか?

例えばですが 多分ゆういちろうおにいさんとかと、めっちゃくちゃ仲良くなるシーンが
必要だったんじゃないかな?とか
お殿様になった後、バカみたいな変顔とかをもっとバンバンした方が良かったのでは?
と思いました。

■後半 「ガラピコぷ~ 初めての大冒険」
普段テレビ番組の中では、着ぐるみ人形劇であるガラピコぷ~が、絵本調のアニメになって
普段と違う星を探検する話になっていました。

これに関しては上に書いたことでは無く、ちゃんとアニメらしい構図と
キャンディコートされた表現が用いられていて、むしろアンパンマンの映画などに近い表現だと
感じました。

途中で2箇所登場人物が「ねえ、劇場の君たちも 一緒に大きな声を出して!」とお願いする
所があるのですが、それが非常に効いていて ちびっ子達が大騒ぎしているのは
とても楽しかったです。

★着ぐるみ劇とアニメの地続き感
ちょっと見ていて思ったのが、通常着ぐるみ劇である「ガラピコぷ~」が
いきなりアニメキャラクターになったときに、声は同じでも、それがいつもの
ガラピコたちなんだと言うことが 分からず混乱していた子供がいたようです。

ちょっとだけでも いつもの着ぐるみを出して、
「それじゃあ 旅にしゅっぱ~つ!」とか言うと アニメにメタモルフォーゼするという
感じの演出が必要なんだろうなぁ・・・と思いました。

アニメの動きも、着ぐるみを意識して、頭の振りむき方だったり
歩き方だったがとても工夫されていて、もの凄く頑張っている事だけに
一工夫あれば もっと良かったなぁと思いました。

★対象年齢の難しさ
多分私たち大人や、5歳以上の子供達にはこのアニメはとても響いて
友情の大切さなども伝わった、キッズコンテンツとして良く出来たアニメだったと
思います。

のですが・・Twitterを見ると『アニメはうちの子には早かったかな?』的な
書き込みも散見されます。
「おかあさんといっしょ」の対象年齢である U-3 というのは
基本的に世界が「母ー子」の1:1の世界に近いと言われています。
良く幼稚園などで「ともだち」の概念を教えるのも 大体年中さん(4歳)
からじゃないですかね?
さらに社会ルール「順番守る」「静かに話を聞く」などは5歳からだと
思われます

この年代の人に 色々複雑なことを言うのは難しいです。
もちろん同じ対象年齢の「アンパンマン」は結構複雑だよと言えば、
そうかもしれませんが、あんパンがバイ菌を殴ってやっつけるという
極めて簡単な解決方法だったりします。

もう少し簡単な内容でも良かったかな?とは思いました。
これもやってみないと分からない問題なんですけどね・・・。


と言うことで、しっかり堪能させてもらいました。
スタッフの皆さんに 心から敬意と連帯の意を表したいと思います。

いつの日か私も「だい!だい!だいすけおにいさん the MOVIE」とか作りたいと思います。
やっぱりその時は、「ブンバ・ボ~ン」のように
劇場で子供達が踊りまくる光景が見たいですね。

















by AWAchampion | 2018-09-15 22:39 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)

「スゴ~イデスネ視察団」は、もともと4年ほど前 12月もクリスマスを迎えようか・・・
 もう今年は仕事納めかしら・・・何て思っていたときに 旧知だった共同テレビのSプロデューサーから
「岡田さん、助けて」と電話があり、12月25日にチームに入ってみたら1月4日からのロケの
台本どころか取材もろくにしていない状態で、12月26日に局と元請け制作会社の方に初めてお会いしたら
いきなり怒られまくって、そこからスケジュールを切ったりロケの流れを作ったりして
なんとかかんとか濁流に巻き込まれるように仕上げたのが 最初でした。

 そんなバタバタで、ぶっちゃけ全く上手く行かなかったので、さすがにもう無いかな?と思っていたら
プロデューサーの稲垣さんに「次もお願いします」とお声がけいただき、そのままズルズルと?いや喜んで番組に入れていただいて 今に至っています。
で、9月1日放送の回が久々に番組に入れていただいたので、旧知を温めると言う感じで稲垣さんと
何度かサシ飲みさせてもらいました。
 元々 立命館大学の映画研究会の方だったというのは知っていたのですが、ゆっくり話してみると
私より少しお若いのですが、私も早稲田大学映画研究会の部長でしたし、なんというか非常に懐かしい感じのする映画マニアでした。
 聞けばぴあ・フィルムフェスティバルに呼ばれて 対談トークショーをするそうで
(9月16日 17時15分からだそうです 詳しくはPFFのHPをご覧下さい)
そんな映画マニアと飲めば 当然のように映画の話になります。
特に9月1日の放送は 黒澤明だの小津安二郎だのが出てきた回です。そりゃそんな話になります。

で、そんな中で彼が「最近ベルイマンを見返したんですが、『仮面・ペルソナ』を見て、ああこんなに
刺激的な撮り方をしてた人なんだなぁと思いました」とおっしゃるものですから
見に行きました・・・

東京は「ベルイマンの作品が見たい」と思ったら スッと見られる 素敵な町ですね。



私は もちろんスウェーデンの巨匠 イングマール・ベルイマンの作品は何本か見ていますが
「野いちご」「処女の泉」「第七の封印」「夏の夜は三度ほほえむ」辺りの初期作品が
メインで、その頃の彼の作品は かなり端正な映像というイメージが強く
決してアバンギャルドな感じはしませんでした。
(よく見ると『野いちご』なども バーンアウトしての回想入りとか 無人の町の表現とか 
 いろんな格好良い表現があるのですが、内容の強さが印象的でした)

で、『仮面・ペルソナ』ですが
舞台上で言葉を失ってしまった有名女優と、彼女の担当になった若い看護婦との対話劇が
90分にわたって ほぼ二人だけ,ほぼクロースアップで構成された画の中で展開されます。

が、・・・そうです、片方は言葉を失っているのです
だからほぼ独白で構成された 作品と言うことになります。
しかもモノクロ作品なんです。

ただベルイマンはそれを、二人の構図や影などを利用して
考えに考え尽くすことで 独白が誰の独白なのか?
しばし混乱させようとします。
光と影、構図 それらを突き詰めまくった結果、もの凄く劇的な効果を上げていました。

また、その映画の中で主題として語られる 女優の自意識自体が、実は映画の中で語られている
物に過ぎない・・・と暗喩させる表現も数多く出てきて、それがアバンギャルドの粋を尽くしている
表現なのです。

顔にこだわる映画というと シネフィルならまずはカール・ドライヤーの作品
『裁かるるジャンヌ』が浮かぶでしょう。 ジャンヌダルクの進撃から裁判、そして火刑までを
彼女の顔だけで表現した 映画黎明期の記念碑的作品です。
ベルイマンの頭の中にこの映画があったことは間違いないでしょう。

また、ニューヨークインディ映画の巨匠 ジョン・カサベテスの『フェイシス』も
こんな主題の作品でした。ジーナ・ローザンスが、とある舞台の稽古のあいだに自意識と役との
間で揺れ動く様を、こっちは揺れ動く手持ちカメラで徹底的に顔を中心に追うという作品で
明らかに「ああ、この映画の影響があるんだなあ」と改めて感じました。




ウッディ・アレンは昔からベルイマンへの愛情を公言しています。
でも「野いちご」とか「処女の泉」には ウッディ・アレンがどこから影響を受けたのか?
一寸分かりにくい所がありましたが、この『仮面・ペルソナ』は なるほど~~
こういう作品を作りたかったのね?と腑に落ちる物がありました。

意外に『マンハッタン』は『仮面・ペルソナ』なんじゃないか?と思ったりもしました。
あの作品は 40歳の作家が、17歳の高校生に恋をして、様々のことを教えているつもりが 
自分の自意識を彼女に意識させられて、最後彼女から「あなたは大人になるべきよ」と
諭されるという、なんともウッディアレンっぽい映画ですが
あれを17歳の女の子にしたのは、やっぱり 語り続けることで、
逆に自意識に気づかされるという構図を作りたかったんでしょうね。
やっと、22年前に読んだ彼の自伝「Woody Allen on Woody Allen」の意味が分かりました。









 

by AWAchampion | 2018-09-12 09:19 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)

そして 今話題になっている インディ映画「カメラを止めるな」を見ました

これは自主映画の短編映画で知られていた(らしいですね。寡聞にも私は知りませんでした)
上田慎一郎監督(まだ35歳なんだそうです)が、300万円の超低予算で作り上げた作品です。
それがプロットの巧みさと、話の面白さで 都内2館でのナイトショーから火が付き
全国80館の上映へと広がった ジャパニーズ・ドリームを果たした作品です。

なんですけど・・・

これ、絶対ネタバレ禁止の作品です

しかもこれからご覧になる方多いでしょ?

だからざっくりした感想だけ言います

物語において「伏線の回収」というのはとても重要です。
それは、普通のテレビ番組においても フリ・オチ・受け と言う言い方をされますが
「◎◎ってことがあるらしいです。でもそれってどう言うこと?」
「それはこういう事!」
「その現象が起きる理由は かくかくしかじかなんです」

という基本構成で作られた 小さな謎かけの集積みたいな番組は
ずっと見ている人の興味をひっぱります。

この映画も はじめにド~ンと【フリ】とは気づかれない感じの大きなフリを
作り、それが伏線だったと気づかせて
全部それを回収します。

伏線回収の気持ちよさ。カタルシスを存分に味わいました。

あと作った人たちの情熱に 映像で飯を食っている先輩として
素直に拍手をしたいと思います。

by AWAchampion | 2018-08-03 14:40 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)

少し前になりますが 今年のカンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞した
是枝監督の「万引き家族」を見てきました。

もう公開もほぼ終わりかけなので ストーリーも含めて書きます

安藤サクラとリリー・フランキーの夫婦は
樹木希林が亡き夫と住んでいたぼろ屋に
息子と、樹木希林の孫 松岡茉優と5人で住んでいた。

リリー・フランキーは息子に 万引きの手伝いをさせていて
一家はそれで生計を立てていた。
リリーは一応 工事現場で解体屋の下働き
安藤サクラは クリーニング工場でパート
松岡茉優はJKリフレの店でいかがわしいバイト
樹木希林は 亡き夫の後添えの家庭を定期的に訪れてユスリ。
それぞれひっそりと暮らしていた。

そんな冬のある日 リリーと息子が万引きを終えて自宅に帰る途中
虐待を受けている5歳の少女を見つけた
やるせなくなり その少女を自宅に連れて帰る二人。

彼女の身体の傷を見て、そのまま彼女を家に帰さずに6人目の家族として
迎えたのだった・・・。


と言う話なのですが
話が進むにつれ、実はリリー&安藤サクラの夫婦と樹木希林、息子とも血縁がなく
要するに二人が拾ってきた【万引きされて連れてこられた疑似家族】だという
ことが明らかになっていきます。

それが是枝さんの淡々とした、テレビドキュメンタリーのリアリティとも少し違う
それでいて昔の東映の「作られた汚らしい貧困描写」とも違う、
まさに 戦後すぐの イタリアの巨匠 ヴィットリオ・デ・シーカの
ネオリアリズモみたいな筆遣いで描写されていきます。

多分着想としては 尼崎の疑似家族殺人事件みたいなモノだったんだと思いますが
それを、今村昌平監督なら「人間は結局欲で生きてるのよ」みたいな 
「身もふたもない」動機から生まれる悲劇のような喜劇を描いて、その下品さで
ハッとさせるのでしょうし、
今井正監督なら「名も無く貧しく美しく」貧者のプライドみたいなモノを前面に出すのでしょう。
しかし、是枝監督は 今平さんほど 人間を虫眼鏡で見る感じでは無く
かといって今井監督のようにガラス細工にするわけでもなく、
まさにテレビカメラぐらいの 「2週間に一日ずつ 1年追います」みたいな
距離感で 良い頃合いで描いてきます。

それが可哀想じゃない 貧しさを描いていて良かったと思いました。
ちゃんとフィクションだと思いますし、ちゃんとフィクションの技法で
詩的に昇華しようとしていた部分がたくさんある、映画だと思いました。

イタリア映画でも 多分これがデ・シーカじゃなくて フェリーニなら
安藤サクラはもっとデブおんなで、近所の男の子に性の手ほどきをしまくってるんでしょうし
ベルトリッチなら 安藤サクラはパート先のクリーニング店の亭主と情を交わし
クリーニング店に釣ってある色とりどりの衣装が、なぜか絡み合う二人の上に落ちてきて
色彩鮮やかなシーンに仕立て上げるのだと思いますが、是枝さんはとにかく
上品に描き出しました。

正直パルムドールとしては物足りない気もしないではないですが
良い映画である事は疑いも無いと思います。



by AWAchampion | 2018-08-03 14:31 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)

いやぁ・・・まさかねぇ
あの映画が今更 初公開とは・・

え?

何がって?

それは・・・

「スパイナル・タップ」ですよ!!

あ?

ご存じない・・・

では御説明しましょう

事は29年前 私がまだ早稲田大学映画研究会の頃にさかのぼります
当時早稲田界隈にたくさんあった 古本屋に行っては
田舎の高校生では知り得なかった たくさんの「日本未公開作品」やら
「カルトムービー」紹介本を読んでいました。
それはたぶん若き日の町山智弘さんらの文章だったのかも知れません。

その中には ジョン・ウォーターズ「ピンクフラミンゴ」みたいな下手物作品
テレンス・マリック「BADLANDS」みたいな超レアデビュー作
「ファントム・オブ・パラダイス」「リトルショップ・オブ・ホラーズ」
「ロッキー・ホラー・ショー」みたいな歌って踊れるオフブロードウェイ的ムービーなど
たくさんありました

で、その中でも「落ち目のロックバンドの全米ツアーを取材したドキュメンタリー・・・に
見せかけたアホムービー」として音楽ファンらを虜にしていたのが
この「This is SPINAL TAP」だったのです。

いわゆるフェイク・ドキュメンタリーの最高峰としてその名を知られていた
「スパイナル・タップ」は その後BSなどでは放送されていたようですが
日本で劇場公開されることはありませんでした・・・

ところが何故か先週の土曜から新宿武蔵野館で いまさら!日本劇場初公開じゃないですか!
そりゃ見るでしょ?29年も期待が膨らんでいるんですから

で初日に行ってきました。
劇場は私みたいなシネフィル(映画マニア)とがちのロッカーみたいな人たちで
満席!



いやぁ 面白かった!
「スタンド・バイ・ミー」などで知られる監督 ロブ・ライナーの初監督作品なのですが
70年代のビートルズやらローリングストーンズらのエピソードをちょっとずつパロディしながら
ダサくもあり情熱的でもあった ロックスターたちの生態を大まじめに描き出しているのです。

ドキュメンタリーは取材されてる人も 取材している人も真面目であればあるほど
中で行われている事の非常識性が浮かび上がります。
それを構造ごとパロディにした ロブライナーの才気爆破つっぷりは素晴らしいです。

といっても本当に撮影自体は地味なのです、ただ中で行われている事がアホ
でも真面目にそのアホイベントを受け止めていると、そのうちに悲しみのようなものが
あふれてきます。

多分この作品は演者と監督がキャラクターについてしっかりと詰めに詰めたあと
ふんわりとしたプロット(というかこれから起こる出来事)を時に真面目に受け止め
時にどっきり風に、要するにアドリブ風味も入れて撮ったのでしょう。

だからちょっと方法としては、ニューヨーク派のジョン・カサベテスにもちょっと似ていて
それでいて アホ全開・・・こりゃさすが キング オブ カルトムービーですわ・・・。

それに今この21世紀から見ると ロン毛・ピチピチパンツのロッカーってダサいですよねぇ。
だから今見て良かったんじゃ無いか?と思いました。

フィンランドのオフビートムービーの巨匠 アキ・カウリスマキは今まで
「コメディだけど 映画としては小津さんの影響が強い」と思ってましたが
もしかしたら カウリスマキは 普通にこの映画のファンだったんじゃ無いでしょうか?
「レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ」なんて ホントメッチャこの
映画の影響下にありますよ!

いやぁ、ずっと見ていられる素晴らしい作品でした。


by AWAchampion | 2018-06-18 01:29 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)

エアカナダで見た映画 帰り編です
■Catch me if you can
 スピルバーグが実話に基づいて作った作品で、デカプリオが扮する18歳の若き詐欺師が
家出後、パンナムのパイロット→医者→弁護士と次々と変身しながら小切手詐欺を
繰り広げ、それをトムハンクス扮するFBIの捜査官が追っていくというストーリーです。


冒頭のタイトルバックが シャレードみたいなとても小洒落たビジュアルイメージでした。
だから「おしゃれ泥棒」「黄金の7人」みたいな 華麗な泥棒稼業の話かと
思ったら、むしろウソがばれないかビクビクしてる、詐欺師の内面に光を当てた作品でした。

でも、そちらの方がキャラクターに人間味が出て、良かったと思います
実話だから本人に聞き取りインタビューをしてるんでしょうけど、やっぱり
本人から出る話は、華麗な成功例というよりは「どうウソを取り繕ったか」の成功例でしょう。

さすがスピルバーグ。
それに「そちらに光を当てるよ」というのは既にOPの曲が陰鬱なマイナーコードであるところで
示唆されていました。
その辺のストーリーのレイヤーの深さも素晴らしい作品だと思いました。

でも、同じ題材でデ・パルマ版も見たいなぁ・・・ガイ・リッチー版でもイイや

■ハリー・ポッターと賢者の石
 私は自他共に認める子ども番組の専門家ですが、恥ずかしながらハリー・ポッターシリーズを
見たことがありませんでした。見るなら最初から・・・というわけでこの作品を見ました。
本当に イギリスそのものの作品ですね。
上流階級の子供達が 寄宿舎で育っていくシステムは基本的に 本当のイギリスの制度そのものです。
そこにちょっとだけ魔法の要素を加えたところに、成功があるのでしょう。

 ハリー・ポッターやハーマイオニーもこれぐらい普通の子の方がピンときますよね?
この後エマ・ワトソンはメチャクチャ美人になってしまいますが、本当は赤毛・そばかすの
ぶちゃいく魔女の方が、このお話には合ってると思いますけどね。


by AWAchampion | 2018-06-18 01:06 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)

ニューヨークロケの行き帰り
エアカナダで映画を4本見ました

■ブラックパンサー
マーベルコミックの映画化シリーズの一つで、出てくる人が殆ど全て黒人という
作品です。




アフリカの奥地、小さな農業国 ワカンダ。しかしこの国は未知のヴィヴラニウムを
生みだし、それによる高度な文明を築き上げていたが、そのことを鎖国によってひた隠しに
していた。
その国の王は皆、聖なるハーブの力で ヒーロー ブラックパンサーとなり
そのヴィヴラニウムを平和利用のために、そして鎖国のために戦う戦士となるのであった。

そのワカンダで新たな王が誕生したが、跡目争いから謀略によってその座を追われ
王座を略奪したいとこは ヴィヴラニウムを世界征服に使おうとしていた・・・


という、まあ貴種流離譚の一つですね。
マーベル映画はとかく「いや、漫画はそうなってるのかも知れないけど強引だよ」という
展開も多いのですが、この映画に関してはとても人間関係やそれぞれのモチベーションが
シンプルに整理されていて、見やすいおとぎ話になっています。

マーシャルアーツに長けた人民の支持の厚い王子が、謀略によってその王座を追われ
艱難辛苦の飢えに 格闘によって王座を取り返すという意味で、インド映画の
「バーフバリ」とちょっと似ているかも知れません。
そして「バーフバリ」より相当オシャレです。

が!逆に言うと「バーフバリ」のような過剰すぎるアクション・濃すぎるキャラ・深すぎる彫りの顔
くさすぎる台詞・くどすぎる映像表現の『全部入りマサラ ドロドロ具だくさんカレー』を食べてしまった
身体には、「ブラックパンサー」は「さらさら 野菜スープカレー」みたいかもしれません。
まあどちらがイイ悪いでは無く、そういう感じがしましたね。

■カーズ3
 ピクサーの名作「カーズ2」の続編です。カーズ・シリーズというのはアメリカのカーレースで、
高慢で恐れ知らずのライトニング・マックイーンが頂点に上り詰めるも、スランプに陥り
田舎の小さな街で 古びた車の仲間たちとの交流や、消えた過去の伝説の王者との出会いから
人と人とのつながりを思い出し「車は一人では勝てないんだ」と学んで
王座に返り咲くという作品です

で、その第三弾ですが、前作で田舎の友達や伝説の王座の指導により 破竹の勢いで勝っていた
マックイーンに、世代交代の波が押し寄せます。彼らは空力工学を駆使し、科学的なトレーニングで
勝ちまくり、旧世代のマックイーンとその同型車たちは負け続け、次々と仲間が引退していきます。
マックイーンも負けがこむことで、スポンサーが代わり、科学的なトレーニングを積むのですが
どうも性に合いません。
そんななか 若いトレーナーのラテン系娘 ラミレスと対立してしまうのですが、彼女の提唱する
科学的トレーニングより実践的なトレーニングが良いと主張するマックイーンは彼女を
草レースに連れ出し 本当のレースを経験させます。
そのことで、お互いがわかり合い、お互いのスキルを交換しつつマックイーンは引退をかけた
レースに臨むのですが・・・

というお話です
この話は オチまでは書きませんが
私はこのエンドは「え?これでいいの?」と思っちゃいました。

ハリウッドの脚本アナリシスには「オチは 観客の誰もが『こうなったら良いのにな』と思いつつも
今のまま行くと絶対そうならないような所に落とせ」という有名な言葉があります。
しかし今回のこの映画のオチは、バッドエンドじゃないんですけど・・・腑に落ちないエンドです。
う~ん?それでみんな満足するかな?
それで続編出来るかな?
違うオチの方が良かったと私は思いました








by AWAchampion | 2018-06-16 15:33 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)