最近 児童文学もちゃんと読まなきゃ・・・と今更ですが
色々読むようにしています

そこで古典的名作の一つ 『エヴァが目覚めるとき』ピーター・ディッキンソン(1988)を
読みました。

これが衝撃的な話でした。
舞台は遠い未来。地球上が殆ど人間による人工的な環境に作り替えられてしまった時のこと。
霊長類研究所の研究員夫婦の一人娘 エヴァが
ある日大きな自動車事故で身体がぐちゃぐちゃになり、瀕死の状態になりました。

そこで両親はエヴァの脳の記憶を司る部分だけを、少女のチンパンジーに移植。
エヴァは人間時代の記憶を持ったチンバンジーになりました。

というスゲーハードSFなんです。

で、この話のすごいところは、「少女がチンパンジーになった」という現象を面白がる部分は
前半にさっさと終わってしまって、後半の殆どが「本能と知性の間で、『私は一体誰なのか?』」
という哲学的な問いに悩むという、エンタメの一歩先まで行っているという点です。

結局最後は彼女は人間の実験施設を離れて
チンパンジーとして子を産み、育てることを選択します。
そして母チンパンジーとして、次世代のチンパンジーたちに知性を伝えようとするのです。

いや・・・これ10代向けなの?と
ビックリしました。

普通にこれを図書館で借りて読んでる中学生?高校生ってすごいなぁ・・・と
感心しました。
私はそういうタイプの知的な高校生ではなかったですからね。








by AWAchampion | 2018-08-27 12:47 | 書籍・マンガなど | Trackback | Comments(0)

先日、『スゴ~イデスネ視察団』の演出家のお一人である
テレビ朝日の近藤ディレクターから
「いやぁ~、倫太郎さんに前もらったDVD、うちの子供達が毎日 なんと2年間も見てますよ」と
嬉しいお話を伺いました。

どうやら近藤さんのお宅には4歳と2歳のお子さんがいて
二人ともリレーでずっと見て下さってるとのことらしいのです。

うっ!嬉しい。
ちなみに差し上げたのは私の代表作の一つとも言える
2007年制作 「サンリオぽこあぽこ」の『ハローキティのマジカルあいうえお』ですね。
コレはマジで今でもNETFLIXでもAMAZON PRIMEでも流れている
サンリオきっての大ロングセラーとなりました。
11年経って 未だサンリオの看板コンテンツだって ちょっとすごくないですか?(自慢)




わはははは。

半年前には『映画・中村勘三郎』でお馴染み 共同テレビの松木創監督が
電話をかけてきて、何事か?と思ったら
「NETFLIXにあったから うちの娘に見せたら釘付けだよ!
 しかし君は相変わらず濃い口の作風だなぁ」と褒めてるんだか文句言ってるんだか
分からない電話でした。

むふふふ

そりゃそうでしょ?

私はキッズコンテンツに関しては 麻薬みたいにずっと見ちゃう作品を作りますよ。
セサミストリート日本版で色々 リサーチに参加させてもらったので
子供に届く作品ならちょっと自身ありますよ。ムフフフ。


by AWAchampion | 2018-08-26 23:17 | Diary | Trackback | Comments(0)

合宿生活

いやぁ・・・大変だった。
久しぶりに とある情報番組からお呼びがかかり、8月の中旬から
チームに入れていただいていました。

昨年末はガッツリ「世界力2」を作るために海外ロケだったり
をしていましたし
今年もずっと「だい!だい!だいすけおにいさん!!」だったので
人とチームを組んで番組を作るというのも1年ぶり
40代半ばになって、20代~30代の同僚ディレクターたちと一緒になって
VTRを作っていくのは、楽しくもアリ大変でもアリ・・でした。

若い方々と作っていると、スピード感が違います。
特にこの番組には恒例の編集合宿がありまして・・・
【サブ出し】という スタジオでVTRを出して
タレントさん達のリアクションを撮影するための映像を作っているのですが、
それが水曜日。
それに向けて 金曜日から都内某所にある制作会社さんの作業場で
ディレクター10人とADさん3人が こもってず~~~っと編集するんです。
眠くなったらその場に崩れ落ちて、2時間ぐらい経ったら
編集を再開・・・。

まあ私はさすがにもうオッサンですから、そんなのに付き合ってられません。
みんなに分からないようにそ~~っと抜け出して自宅でお風呂に入って、
寝ちゃおうとしてたんですけど、そうすると
「倫太郎さん、今どこにいますか?」と夜中に電話がかかってきて
すぐ呼び戻される・・・的な・・・
まあ、文化祭の前の日みたいなスクランブル状態なわけです。

で、月曜日からは編集所に入ったわけですが
時間差で都内で4つ編集所で作業をすることになりました。
メインの編集所では、いつもこの番組をやっているオペレーターさんが
パキパキ編集を進めてくれるのですが
他の3つの編集所は、この番組がどういう番組か?も知らず、
ただ「予約受けたから準備しました」状態なわけです。

で、今回私が編集の進み具合が速かったので
別箱3箇所とも私がまず行って、色々説明して作業をして、途中で別のディレクターが
やってきてバトンタッチ、また別の編集所へ・・・をくりかえして 40時間で
3つの編集所をハシゴしました。

いやぁ・・・さすがに疲れた。
そして40時間後・・・メインの編集所の近くでタクシーを降り、
西麻布の路地を歩いていたら。とあるマンションの軒先に人が倒れているじゃありませんか?

ん?

なんだ?

大丈夫か?


よく見たら・・・
一緒に編集していて、一番本数が多かったWディレクターがマンションの入り口で
仰向けになって倒れて寝ていたのです。
(後から聞いたら彼も私とほぼ同世代でした)

いやぁ~そうだよなぁ。
分かるよぉ・・・眠いよぉ・・・。

そうして西麻布の水曜日は過ぎていったのでした。






by AWAchampion | 2018-08-26 23:00 | Diary | Trackback | Comments(0)

いやぁ・・・連日暑いですね。
私もすっかり、もうひと月ぐらい前から夏バテしていて
毎年あんなに楽しみにしている 新日本プロレス夏の祭典
G1クライマックスも 殆ど見られていません。
他のプロレスもまたしかり
それどころか スポーツ全般 全然見る気がしません。
人が動いているのを見るのがすでに暑くてバテちゃう感じです。

ほら二日酔いの時に ビールの宣伝とか見ると
気持ち悪くなっちゃうでしょ?アレと同じですよ・・・。

こんな私が今見ているのはyou tube で税理士さんだの 不動産屋さんだの
車のエンジニアさんだのが画面に向かって淡々と話す
「節税指南」だの「中古マンションの見極め方」だの「中古車選びのポイント」だのと
いった動画ばかりです。
そういう動画は黒板の前でおじさんが淡々と話すような動画なので
見ていて涼しいです。

(まあもちろん仕事がおかげさまで結構順調なので、そんな金目の動画ばかり見てる
 っていうこともありますが・・・)

早く秋になりませんかねぇ・・。




by AWAchampion | 2018-08-05 00:19 | 告知 | Trackback | Comments(0)

そして 今話題になっている インディ映画「カメラを止めるな」を見ました

これは自主映画の短編映画で知られていた(らしいですね。寡聞にも私は知りませんでした)
上田慎一郎監督(まだ35歳なんだそうです)が、300万円の超低予算で作り上げた作品です。
それがプロットの巧みさと、話の面白さで 都内2館でのナイトショーから火が付き
全国80館の上映へと広がった ジャパニーズ・ドリームを果たした作品です。

なんですけど・・・

これ、絶対ネタバレ禁止の作品です

しかもこれからご覧になる方多いでしょ?

だからざっくりした感想だけ言います

物語において「伏線の回収」というのはとても重要です。
それは、普通のテレビ番組においても フリ・オチ・受け と言う言い方をされますが
「◎◎ってことがあるらしいです。でもそれってどう言うこと?」
「それはこういう事!」
「その現象が起きる理由は かくかくしかじかなんです」

という基本構成で作られた 小さな謎かけの集積みたいな番組は
ずっと見ている人の興味をひっぱります。

この映画も はじめにド~ンと【フリ】とは気づかれない感じの大きなフリを
作り、それが伏線だったと気づかせて
全部それを回収します。

伏線回収の気持ちよさ。カタルシスを存分に味わいました。

あと作った人たちの情熱に 映像で飯を食っている先輩として
素直に拍手をしたいと思います。

by AWAchampion | 2018-08-03 14:40 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)

少し前になりますが 今年のカンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞した
是枝監督の「万引き家族」を見てきました。

もう公開もほぼ終わりかけなので ストーリーも含めて書きます

安藤サクラとリリー・フランキーの夫婦は
樹木希林が亡き夫と住んでいたぼろ屋に
息子と、樹木希林の孫 松岡茉優と5人で住んでいた。

リリー・フランキーは息子に 万引きの手伝いをさせていて
一家はそれで生計を立てていた。
リリーは一応 工事現場で解体屋の下働き
安藤サクラは クリーニング工場でパート
松岡茉優はJKリフレの店でいかがわしいバイト
樹木希林は 亡き夫の後添えの家庭を定期的に訪れてユスリ。
それぞれひっそりと暮らしていた。

そんな冬のある日 リリーと息子が万引きを終えて自宅に帰る途中
虐待を受けている5歳の少女を見つけた
やるせなくなり その少女を自宅に連れて帰る二人。

彼女の身体の傷を見て、そのまま彼女を家に帰さずに6人目の家族として
迎えたのだった・・・。


と言う話なのですが
話が進むにつれ、実はリリー&安藤サクラの夫婦と樹木希林、息子とも血縁がなく
要するに二人が拾ってきた【万引きされて連れてこられた疑似家族】だという
ことが明らかになっていきます。

それが是枝さんの淡々とした、テレビドキュメンタリーのリアリティとも少し違う
それでいて昔の東映の「作られた汚らしい貧困描写」とも違う、
まさに 戦後すぐの イタリアの巨匠 ヴィットリオ・デ・シーカの
ネオリアリズモみたいな筆遣いで描写されていきます。

多分着想としては 尼崎の疑似家族殺人事件みたいなモノだったんだと思いますが
それを、今村昌平監督なら「人間は結局欲で生きてるのよ」みたいな 
「身もふたもない」動機から生まれる悲劇のような喜劇を描いて、その下品さで
ハッとさせるのでしょうし、
今井正監督なら「名も無く貧しく美しく」貧者のプライドみたいなモノを前面に出すのでしょう。
しかし、是枝監督は 今平さんほど 人間を虫眼鏡で見る感じでは無く
かといって今井監督のようにガラス細工にするわけでもなく、
まさにテレビカメラぐらいの 「2週間に一日ずつ 1年追います」みたいな
距離感で 良い頃合いで描いてきます。

それが可哀想じゃない 貧しさを描いていて良かったと思いました。
ちゃんとフィクションだと思いますし、ちゃんとフィクションの技法で
詩的に昇華しようとしていた部分がたくさんある、映画だと思いました。

イタリア映画でも 多分これがデ・シーカじゃなくて フェリーニなら
安藤サクラはもっとデブおんなで、近所の男の子に性の手ほどきをしまくってるんでしょうし
ベルトリッチなら 安藤サクラはパート先のクリーニング店の亭主と情を交わし
クリーニング店に釣ってある色とりどりの衣装が、なぜか絡み合う二人の上に落ちてきて
色彩鮮やかなシーンに仕立て上げるのだと思いますが、是枝さんはとにかく
上品に描き出しました。

正直パルムドールとしては物足りない気もしないではないですが
良い映画である事は疑いも無いと思います。



by AWAchampion | 2018-08-03 14:31 | 映画・演劇など | Trackback | Comments(0)